TOP  NSJアップデート  コラム  【本日のマーケット】8月7日(水)
コラム2024年8月7日

【本日のマーケット】8月7日(水)

8月7(水)のマーケット                                                                   

8月6日の米国株式市場は4日ぶりに反発。日経平均が大幅に反発したため、リスク回避姿勢が和らぎ、NYダウは一時746ドル高となったが、米国景気後退懸念で終盤は上げ幅を縮めた。配車大手ウーバー・テクノロジーズはライドシェアと出前などの宅配サービスへの需要で、第2四半期決算がアナリスト予想を上回ったため大幅高。パランティア・テクノロジーズはAIソフトウエアの需要増加で通期見通しを上方修正したため大幅高となった。一方、デルは4日続落。NYダウは前日比294ドル(0.76%)高の38,997ドル。ナスダックではエヌビディアはニューストリートリサーチが投資判断を引き上げたことを受け4日ぶりに反発したが、AMDはアーガスリサーチが投資判断を下げたため反落した。METAは買われたが、インテルは売られた。NASDAQ総合指数は前日比166ポイント(1.03%)高の16,366。S&P500指数は前日比53ポイント(1.04%)高の5,240。

内田日銀副総裁が「市場が不安定な状況で利上げすることはない」と講演で語ったため、安心感から急騰したが、発言は常識的なものという見方もあり終盤は伸び悩んだ。メガバンクはPBR1倍割れで物色された。ディスコが大幅高。三菱重工は野村証券が格上げ。川重は介護業務支援サービス事業参入で反発。住友化学はペトロ・ラービグ社の一部売却と債権放棄で上昇。ダイキンは欧米の事業環境悪化で下落。NTTデータは営業益横ばいで安い。

スタンダード市場では、名村造船と伊勢化学が大幅高。セプテーニは配当性向の引き上げで買われた。メタプラネットは新株予約権の無償割当てを発表し、調達見込み額が約100億円で、そのうち85億円をビットコインの購入に充てる計画でストップ高。三菱ロジスネクストは減益決算で下落。

グロース市場では、セルシードが2日連続ストップ高。日本情報クリエイトは好決算と中期経営計画による高成長目標が好感されストップ高。TWOSTONEはフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスの登録ユーザー数が4万5000人突破でストップ高。サイバーバズは安い。

チャート上では、昨日に続いての陽線。上下に長めのヒゲを伴い、上値は3万6000円目前まで迫った。大引けでは5日移動平均線(3万5051円)を回復。朝方は900円超の下落となったが、日銀内田副総裁の発言をきっかけに買い戻しが入り急騰。上下の値幅は2110円とボラティリティの高い展開が継続となった。酒田五法で言うように、変化の前提となるか注目される。出来高は32億株、売買代金は7兆3700億円と膨らんでいる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「親子上場子会社」に再び関心
 日本証券新聞8月8日(木)紙面1面TOP記事掲載

伊藤忠系2銘柄に明暗 8日決算発表4銘柄にも関心

相場が落ち着きを取り戻しつつあるなか、「親子上場解消」が再び話題だ。

デサント(8114・P)が前日ストップ高に続いて7日も一時8.6%高(2日間で31.2%高)で7月高値を更新した。もちろん、伊藤忠による完全子会社化発表を受けてTOB(株式公開買い付け)価格にサヤ寄せする動きだ。一方で、同じ5日に伊藤忠が完全子会社化を発表したもう1社、タキロンシーアイ(4215・P)は6日軟調、7日も小動きにとどまっている。これは、5日午後2時予定だった決算発表が延期されたことから先読みした目先筋が買い上がり、暴落相場のさなかで値上がり率2位(1993年以来の高値水準)となったためだ。結果的に引け後発表されたTOB価格は5日終値を下回った。また、5日の立会中にはそうした思惑が飛び火してか、(同じ伊藤忠子会社の)伊藤忠食品も、3.3%安から一気に6.0%高まで買われる場面があった。ちなみに、タキロンシーアイは「PBR1倍割れTOB」であるため、今後アクティビスト介入などの思惑を呼ぶ可能性も残されていよう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

8月7日(水)☆[概況/大引け]

内田副総裁の発言は常識的なものという見方もあり終盤伸び悩んだ

大引けの日経平均は414円高の3万5,089円、TOPIXは55ポイント高の2,489ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,093、下落銘柄数は526。出来高は32億9,536万株、売買代金は7兆3,744億円。
日経平均は戻り売りに押され反落して始まったが、日銀の内田副総裁が講演で「市場が不安定な状況で利上げすることはない」と発言したため、上昇に転じ、一時1,174円高の3万5,849円となった。

詳しくはコチラ

関連記事