9月11日(水)のマーケット
9月10日の米国株式市場でNYダウは反落したが、ナスダックは続伸。JPモルガン・チェースのダニエル・ピント社長兼最高執行責任者(COO)が、来年の経費と純金利収入に対するアナリスト予想は楽観的過ぎると述べたため売られた。ゴールドマン・サックスは、最高経営責任者(CEO)がトレーディング部門は前年比で10%減益の軌道にあると発言したことで下落した。一方、オラクルは第1四半期決算の利益と受注がアナリスト予想を上回ったことで買われた。NYダウは前日比92ドル(0.23%)安の40,736ドル。3年債入札が好調で金利が低下したため、ナスダックではエヌビディアやマイクロソフトなどハイテク株が買われた。ただ、アップルは小幅安。テスラはドイツ銀行が「Buy」で再開したため上昇した。NASDAQ総合指数は前日比141ポイント(0.84%)高の17,025。S&P500指数は前日比24ポイント(0.45%)高の5,495。
中川日銀審議委員の「実質金利が極めて低く、緩和度合いを調整していく」との発言で円高が進み、米大統領選候補者討論会でハリス勝者の見方から、トランプトレードの手じまいが進み、1ドル=140円台へとさらに円高が進展。日経平均は一時900円を超す下げ幅。米中景気悪化観測による原油安で石油関連が売られ、トランプ再選確率低下で証券株も安い。三井ハイテックは業績下方修正で大幅安。富士通はIRデーを受けて野村証券が目標株価を高めた。
スタンダード市場では、大阪IR関連の桜島埠頭と大運が大幅安。サトウ食品は通期減益予想で大幅安。ペロブスカイト太陽電池関連の伊勢化学は処分売り。AIメカテックはウエハハンドリングシステムを約120億円受注でストップ高。NITTOKUは村上ファンド系の保有判明で上昇した。
グロース市場では、ゲームセンターやカラオケのGENDAは立花証券が「やや強気」に下げ大幅安。タイミーやテックファームが安い。一方、分譲マンションのデータベース構築のマーキュリーは大幅続伸。プロディライトは音声から人の感情を分析できる技術の特許で2日連続ストップ高。
チャート上では、長い下ヒゲを伴う陰線。寄付き後が高値で日中値幅が803円とボラティリティの高い展開。7日続落となり、合計3081円幅の下落となった。一昨日(9日)の安値3万5247円を辛うじて割らなかったが、二番底を模索する動きとなっている。
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注目記事 Pick up
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【大量保有報告書から読み解く 史上最大の下げ相場で海外勢は何を買ったか】
日本証券新聞9月12日(木)紙面1面TOP記事掲載
ブラックロック、キャピタルなど
日本市場は8月初頭、史上最大の下げ相場を経験した。その後自律反発に向いたが買い一巡後は不安定な相場となっている。こうした状況下、海外機関投資家はどのような銘柄を買い付けたのか、大量保有報告書から探ってみた。
表は、8月7日以降に財務局に提出された大量保有報告書で取得が判明した主な銘柄一覧。そのほとんどが急落第一波の8月2日以降に報告義務発生日が到来している。
世界最大の運用会社、ブラックロックは、車載マイコン世界首位級のルネサスエレクトロニクス(6723・P)、半導体関連のSUMCO(3436・P)、浜松ホトニクス(6965・P)、物流施設特化型リートのラサールロジポート(3466)、三菱地所物流リート(3481)を買い増しした。
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今日の市況概況
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9月11日(水)☆[概況/大引け]
539円安。討論会はハリスに軍配で、一時1ドル=140円台、日経平均は一時905円安
大引けの日経平均は539円安の3万5,619円、TOPIXは45ポイント安の2,530ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は105、下落銘柄数は1,524。出来高は19億3,972万株、売買代金は4兆1,993億円。
日銀の中川審議委員が、現在の実質金利は極めて低い水準にあると述べ、金融緩和の度合いを調整していくと懇談会で挨拶したため、円高が進展した。
その後、米国大統領選挙の候補者討論会では、ハリス候補の勝ちとみる視聴者が多かったため、トランプ再選シナリオに基づくポジションが解消に向かったことで更に円高が進み、一時、1ドル=140円台となり、日経平均は905円安(3万5,253円)となった場面もあった。
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