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コラム2024年9月12日

【本日のマーケット】9月12日(木)

9月12(木)のマーケット                                                                   

米国の8月の消費者物価指数が前年同月比2.5%上昇と、7月の2.9%上昇から鈍化し、市場予想の2.6%上昇も下回ったため、9月17日と18日に開催されるFOMCでの利下げ幅は0.5%ではなく、0.25%にとどまるという見方が強くなった。そのため、NYダウは続落で始まり、序盤に743ドル安の3万9,993ドルと一時4万ドルを下回った。ただ、エヌビディアに買いが入ったことをきっかけに、ナスダックやNYダウなど主要3指数は下げ幅を縮め、ナスダックは3日続伸となり、NYダウは終盤に反発に転じた。NYダウは前日比124ドル(0.31%)高の40,861ドル。3年債入札が好調で金利が低下したため、ナスダックではエヌビディアが3日続伸。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が、ゴールドマン・サックス主催のTMT(テクノロジー・メディア・通信)コンファレンスで講演し、次世代人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」に対しては旺盛な需要があると説明したため買われた。NASDAQ総合指数は前日比369ポイント(2.17%)高の17,395。S&P500指数は前日比58ポイント(1.07%)高の5,554。

米モルガン・スタンレーが英アームをトップピックと評価し大幅高となったため、親会社のソフトバンクGも高い。米エヌビディアの上昇を受けて半導体関連が買われ、データセンター関連のさくらインターネットはストップ高。IHIは大和証券の2段階格上げが話題に。セブン&アイはカナダのコンビニ大手のクシュタールが買収提案価格の引き上げ検討報道で買われた。トクヤマはセメント値上げ効果に期待しみずほ証券が格上げ。第一三共は軟調。

スタンダード市場では、7月に政府が国立公園に高級リゾートホテル誘致方針を示したというニュースで急騰した、浴槽メーカーの大和重工が再び買われ、ストップ高。政府が秋にまとめるペロブスカイト太陽電池の普及促進策で導入費用補助と報じられ、伊勢化学が反発。アイサンテクが安い。

グロース市場では、ゲームセンター運営のGENDAが岩井コスモの目標株価引き上げで反発。現場作業向けビジネスチャットのLisBがストップ高。アストロスケールは英国宇宙庁から衛星2機除去プロジェクトを受注し大幅反発。QPS研は小型衛星の通信系統に不具合で大幅反落。

チャート上では、大陽線。ギャップアップで寄付き、引けにかけて徐々に上値を伸ばした。8日ぶりの反発となり、前日までの下落分(3081円)の39%を埋める急反騰となった。一目均衡表の雲抜け(3万6791円)も示現しており、SQ通過となる明日以降の動向か注目される。

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日米で人気!「配当貴族」をマーク
 日本証券新聞9月13日(金)紙面1面TOP記事掲載

果敢な下値買いを続ける個人投資家の対象に

12日の日経平均は怒りの急反騰。7月29日以来、そして戦後15位タイとなる8日続落を免れた。とはいえ、続落期間中(9月3~11日)の下げ幅(3,081.11円、7.96%安)に対し、まだ半値戻しにも届いていない。一方で、同じ期間の米国株と言えば、ニューヨークダウが1.68%安、NASDAQも1.79%安と軽微な下げにとどまっていた。彼我の差にはため息の出る思いだが、こんな時にも果敢な買いに動いている向きがある。個人投資家だ。

日経平均が2,000円を超える下げとなった前週の信用買い残は1,195億円増の4兆1,046億円と、3週連続増で5週ぶりの4兆円乗せだ。その一方で、例えば日経平均高配当50指数に連動するETF(1489)野村株主還元70に連動するETF(2529)の発行口数が過去最高を記録している。こうした状況に、東海東京インテリジェンス・ラボの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリストは「投資のスパンが長く、決算の縛りがない個人投資家にとってみると、株価の調整局面は投資の好機と映るのだろう」と指摘した。9月中間決算期末を控えたここで動けるのはやはり個人、ということになりそうだ。

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今日の市況概況
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9月12日(木)☆[概況/大引け]

ソフトバンクGと半導体関連が買われ、さくらインターネットはストップ高。IHIは大和証券が「3」→「1」

大引けの日経平均は1,213円高の3万6,833円、TOPIXは61ポイント高の2,592ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,551、下落銘柄数は77。出来高は18億6,465万株、売買代金は4兆2,134億円。
米モルガン・スタンレーが英アームを新たにトップピックと評価し、11日のナスダック市場でアームが大幅高となったため、12日の東証ではアームの親会社のソフトバンクグループが買われた。
その他、米エヌビディアの上昇を受けて、アドバンテストなどの半導体関連が上昇し、データセンターのさくらインターネット(3778)はストップ高となった。

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