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コラム2024年10月11日

【本日のマーケット】10月11日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月11日(金)のマーケット                                                                   

10月10日の米国株式市場は小反落。9月の消費者物価は前年同月比2.4%上昇となり、8月の2.5%上昇から鈍化したが、市場予想の2.3%上昇は上回った。週間の新規失業保険申請件数は25万8千件で、市場予想の23万件を上回った。ボーイングは3日続落。ホームデポとファイザーが反落した。NYダウは前日比57ドル(0.14%)安の42,454ドル。ナスダックではエヌビディアは反発したが、AMDは売られた。AMDは新たな人工知能(AI)チップを発表したが、顧客や業績見通しに関する情報はなかったことで下落した。NASDAQ総合指数は前日比9ポイント(0.05%)安の18,282。S&P500指数は前日比11ポイント(0.21%)安の5,780。

ファーストリテの売上高が初の3兆円乗せとなり人気を博した。データセンター関連のフジクラが買われ、ソフトウエアテストのSHIFTは今期の業績改善予想が好感された。ミニショベルの竹内製作所は通期業績予想の上方修正と自社株買いの発表で急騰した。ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイがバンク・オブ・アメリカを追加売却したため、日本の金融株に振り向けるかもしれないという思惑が意識され、銀行株と保険株が上昇。一方、セブン&アイは売られた。

スタンダード市場では、セーラー広告が3日続落。阿波製紙が反落した。フィットイージーが続落。ニチダイはトヨタと「鍛造DX」の実用化に向けて協力することで合意したため、ストップ高。ドーンは第1四半期決算を受けて急騰。感染症向け抗原検査キットのタウンズは丸三証券が新規「買い」。

グロース市場では、コーディアが続落。グローバルウェイは反落。サンバイオやFFRI、学びエイドが売られた。シリコンスタジオは業績予想を下方修正した。インターファクトリーは2日連続ストップ高。タイミーが反発し、スマレジが高い。ピアズは自社株買いの発表で買われた。

日足チャート上では4日連続の陰線となったが、連日で安値・高値を切り上げて上向きの5日移動平均線上に位置。9月27日高値3万9829円が目前に迫った。週足では長めの下ヒゲを伴う陽線となり、ほぼ高値引け。一目均衡表では、最も強い買いシグナルとなる三役好転も示現しており、来週以降の4万円トライの素地が整ってきた。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今週も目まぐるしい動きが続きました。

「人工知能の父」ジェフリー・ヒントン博士がノーベル物理学賞を受賞して、エヌビディアに新たな脚光があたりました。

そうかと思えば、アメリカはで9月消費者物価指数が2.4%上昇して、予想を上回る物価上昇が確認されました。

石破首相は代表質問を済ませてさっさと衆議院を解散して、日本は選挙モードに突入しています。ドジャーズは地区シリーズでパドレスと接戦を繰り広げ、ダルビッシュとが大谷の勝負は最高の見ものでした。

実に様々な出来事が集中した1週間でしたが、マーケットは日経平均が神経質な動きを続けましたが、それでも39,000円の大台をキープしています。

セブンイレブンに対するACTからの買収提案が引き上げられ、イオンの決算は悪く、サイゼリヤも好決算なのに売られて、業績相場も難しい局面です。それでも日経平均はしっかりしています。

最も注目されるのはライオン(4912)の値動きです。ジャパンアクティベーションキャピタルが株式を5%取得して経営改革に乗り出します。日本企業にはこのような改革の余地のある企業がきっとたくさん潜んでいるのでしょう。

その辺が積み重なってくれば、株式市場はさらに一段高が期待されます。衆議院選挙も本格化します。いよいよここからが正念場です。

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注目記事 Pick up
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【「中期計画」同時発表企業を探せ!】
日本証券新聞10月15日(火)紙面1面TOP記事掲載 

SMBC日興証券が102銘柄をピックアップ

11日の日経平均は後場に入って3万9,668.93円まで買われ、9月27日“高市トレード”以来、3万9,000円台トライはこれで4度目。大台復帰を目前にしながら、もう一つ突き抜けられないのは、日米選挙を控えた不透明感だけが背景ではない。現先合算ベースで依然売り越し基調の続く海外勢の間では、円安に頼らない日本企業の自律的な成長性について懐疑的な見方も生じつつあるようだ。自社株買いや持ち合い解消売りで資本効率を高めることも重要だが、過当競争環境下の国内企業がどうやってトップラインの売上成長を図っていけるのか。各社の中期戦略がこれまで以上に問われている。

10月も半ばを過ぎると、間もなく3月期決算企業の第2四半期決算(中間決算)発表が本格化してくる。この時期の注目点としては、自社株買いや親子上場解消などと並んで、中期計画の同時発表も挙げられよう。

試みに、「中期経営計画」で日経電子版を検索したところ、10日に島津、イオン北海道、セコム、大和証、正興電、11日に清水銀、大同特鋼、レーザーテック、ユニバンスと一両日で10近い上場企業の記事がヒット。投資家の関心を集めていることがうかがわれる。

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今日の市況概況
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10月11日(金)☆[概況/大引け] 

ファストリとアドバンテスト、フジクラが高い。セブン&アイは下げ幅を縮めた

大引けの日経平均は224円高の3万9,605円、TOPIXは6ポイント安の2,706ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は504、下落銘柄数は1,086。出来高は15億7,950万株、売買代金は3兆7,755億円。
ファーストリテイリング(9983)は前期の売上高が初の3兆円乗せとなり、欧米の成長を軸に二桁の利益成長が続くと期待されたため買われた。

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