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コラム2024年10月18日

【本日のマーケット】10月18日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月18日(金)のマーケット                                                                   

10月17日の米国株式市場でNYダウは最高値更新。9月小売売上高や10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも強い内容だったことが好感された。TSMCの第3四半期決算も投資家心理を改善させた。NYダウは前日比161ドル(0.37%)高の43,239ドル。S&P500とナスダックは終盤伸び悩み、もみ合い水準となった。ナスダックでは決算発表を控え、ネットフリックスが売られた。NASDAQ総合指数は前日比6ポイント(0.04%)高の18,373。S&P500指数は前日比1ポイント(0.02%)安の5,841。

自民党が単独過半数を割り込む可能性と報じられ、日経平均は伸び悩んだ。ディスコは上期好決算で買われたが、台湾のTSMCの設備投資が対前年との比較では伸び率が大きくなかったため、他の半導体関連はさえず。銀行株と防衛関連、フジクラやさくらインターネットなどのデータセンター関連は買われた。Sansanは野村証券がレーティングを引き上げた。霞ヶ関キャピタルはCB発行による潜在株式数の増加で下落。電力株は反落した。

スタンダード市場では、原発関連の助川電工が続伸。地方創生関連のセーラー広告は3日続伸。ジオコードはWordPressセキュリティプランの提供を開始しストップ高となった。両毛システムズは業績上方修正で急騰した。兵機海運が大幅高。REVOLUTIONが反落した。

グロース市場では、栄養素を意識したパンとパスタのベースフードはメルコの牧社長の保有判明でストップ高。コーディアは6日ぶりに反発。コンヴァノは4日続伸。セキュアはAIによる検知・通知プラットフォームで大幅高となった。オルツは大幅安。BuySellは6日続落。

日足チャート上では8日連続の陰線を示現。5日移動平均線を割り込み、パラボリックも1ヵ月ぶりに陰転が点灯。4万円大台に到達したが、その後は手掛かり材料難で上値の重い展開が続いている。週足では上ヒゲを伴う陰線。先週の上昇分を打ち消す格好となってしまった。上向きの26週移動平均線(3万8445円)がサポートとなるか注目される。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。衆院選が始まりました。序盤の情勢分析では自民党の過半数割れが予想されています。

政治資金規正法違反に対する世間の目は厳しそうですが、おそらく自民公明の政府与党では過半数が維持されるでしょう。石破政権はひとまず衆院選をクリアできることになりそうです。

アメリカの大統領選挙も佳境を迎えています。こちらの方がマーケットの関心は高いと見られます。大接戦ですが民主党のハリス氏が勝利を収めるとなると、政策はディスインフレ型に近く物価を下げる方向に向かいがちです。

インフレ圧力を下げる方向に向かいそうですので、この場合はドル安・円高方向になると見られます。上下院の議会選挙にも勝利してトリプルブルーとなると、ドル安圧力はさらに強まるでしょう。

一方、共和党のトランプ氏が勝利となると、これはドル高方向に向かうことになります。トランプ減税は継続し、関税も引き上げる方向で、外交方針も自国優先で強行路線です。

移民政策も強化されるとますますドル高で、共和党が上下院をともに占めるトリプレッドとなるとさらに強力なドル高要因だと思います。

当面は日米の長期金利差で為替レートが決まっていくでしょうから、値幅はともかく円安の方向は揺るがないと見られますが、政権の行方次第では短期の円高も警戒されそうです。

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注目記事 Pick up
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【どうなる総選挙後、市場の見方分かれる】
日本証券新聞10月21日(月)紙面1面TOP記事掲載 

与党勝利なら株高か 惨敗なら大変な事態?

18日の日経平均株価は、前日の米商務省が発表した小売売上高が予想を上回り、NY市場でダウが連日の最高値更新となったことや、利下げ観測が後退して2カ月半ぶりに1ドル=150円台の円安になったこともあり、終値は3万8,981.75円と3日ぶりに反発した。

終値ベースでの4万円回復まで足踏みが続いているなか、注目はやはり27日投開票の衆院選。マスコミ各社の序盤の情勢分析がまとまったが、「与党が過半数の見通し」(読売新聞)、「与党過半数で攻防」(共同通信)など、裏金問題で苦慮する自民党が議席を減らす点では一致しているものの、石破茂首相が目標とする「与党で過半数」を取れるかについては流動的。今後の選挙戦の状況やまだ投票先を決めていない有権者次第といえる。

「選挙は買い」のことわざが当てはまるのは解散から投開票日までで、選挙後の株価は結果に大きく左右される。

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今日の市況概況
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10月18日(金)☆[概況/大引け] 

ディスコ以外の半導体関連はさえず。銀行と防衛関連、データセンター関連は高い

大引けの日経平均は70円高の3万8,981円、TOPIXは1ポイント高の2,688ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は758、下落銘柄数は799。出来高は14億3,152万株、売買代金は3兆6,276億円。
日経平均は高寄りとなったが、自民党が単独過半数を割り込む可能性と報じられ、伸び悩んだ。
ディスコは上期好決算で買われたが、台湾のTSMCの設備投資が対前年との比較では伸び率が大きくなかったため、他の半導体関連はさえなかった。

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