12月3日(火)のマーケット
12月2日の米国株式市場はNYダウが反落し、ナスダックは続伸。フランスのバルニエ首相は2日の国民議会(下院)で、2025年の社会保障に関する予算案を巡り、採決なしに採択を強行した。野党が反発し、不信任案は4日にも可決される公算が大きくなった。予算成立が来年に持ち越せば、フランス経済だけでなく、欧州経済にも打撃になる恐れがあると警戒された。NY証券取引所ではバークシャーやJPモルガン・チェース、小売りのターゲットが下落。NYダウは前日比128ドル(0.29%)安の44,782ドル。一方、ナスダックは最高値を更新。テスラは高度運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」の最新版を公表したことで買われた。サーバーメーカーのスーパー・マイクロ・コンピューターは、不正会計を巡る疑惑に関して、特別委員会による外部精査の結果、不正行為の証拠は見つからなかったと発表し、財務に関する新たなトップを指名することを明らかにしたため大幅高となった。NASDAQ総合指数は前日比185ポイント(0.97%)高の19,403。S&P500指数は前日比14ポイント(0.24%)高の6,047。
米バイデン政権が対中半導体輸出規制を韓国や台湾、マレーシアなどに広げたが、日本やオランダは既に独自に実施済みなので対象外とした。ディスコやレーザーテックなどの半導体関連が買われ、日経平均は大幅続伸。フジクラや古河電工などのデータセンター関連や伊藤忠などの商社株と海運株が買われた。マネックスは子会社のコインチェックが11日に米ナスダック市場に上場する見込みで買われた。関西電力は公募売出株の受渡日で下落。
スタンダード市場では、日本エンタープライズがトヨタ自動車東京本社に交通情報サービスを提供開始で買われた。情報漏洩で取締役に辞任勧告で売られたクシムが反発。中国短期ビザ免除で恩恵期待のユーラシア旅行は3日連続ストップ高。テクノマセとフィルカンパニーは大幅反落。
グロース市場では、リビンTが株主優待制度の新設でストップ高。Vチューバー事務所のカバーが反発。ヘッドウォータースは先週、BTMとの資本業務提携と株式分割を発表したが、2日に車載エッジAIエージェントを発表し上昇が継続。INFORICHや雨風太陽は安い。
チャート上では、上ヒゲを伴う大陽線。ギャップアップで25日移動平均線(3万8717円)・200日移動平均線(3万8657円)を一気に飛び越え、3万9000円台回復となった。一目均衡表の雲抜けとパラボリック陽転も示現しており、地合いが好転した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【“五里霧中”2025年相場の対処法】
日本証券新聞12月4日(水)紙面1面TOP記事掲載
フィデリティ投信 重見吉徳マクロストラテジスト語る
年末が近づくとにわかに増えてくるのが、新年相場を展望してのレポート発行やメディア向けセミナーなどだ。フィデリティ投信はこのほどメディアブリーフィングを開催した。正攻法でのハウスビュー(会社としての見解)を担当したのは鹿島美由紀副社長・運用本部長。昨年12月14日付本紙でも同氏の講演を紹介しているが、今回は、同じく登壇した重見吉徳マクロストラテジスト(写真)の話を取り上げてみたい。独自の相場観・世界観や情報網を持つ重見氏にはファンも多く、本音トークは傾聴に値しよう(本音全開のオフレコ部分はここでは出せないが…)。興味深かった発言内容を以下のようにまとめた。
「エヌビディアの時価総額を円換算すると、たった1社でTOPIX全体を上回っているのが現状だ。ちなみに、バブルピークの際、NTTの時価総額は米S&P500全体の35%弱だった」
・・・続きは紙面・Digital版で!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
12月3日(火)☆[概況/大引け]
バイデン政権の対中半導体輸出規制に日本が含まれず、半導体関連主導で上昇
大引けの日経平均は735円高の3万9,248円、TOPIXは38ポイント高の2,753ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,338、下落銘柄数は269。出来高は21億3,594万株、売買代金は5兆748億円。
米国のバイデン政権が対中半導体輸出規制を韓国や台湾、マレーシアなどに広げたが、日本やオランダは既に独自に実施済みなので対象外とした。
これを受けて、ディスコ(6146)やレーザーテックなどの半導体関連が買われ、日経平均は大幅続伸となった。
詳しくはコチラ