12月11日(水)のマーケット
12月10日のNYダウは4日続落、ナスダックは続落。11日に発表される11月の消費者物価の発表を控え様子見姿勢。オラクルは9~11月期(第2四半期)の決算で売上高が市場予想と同水準にとどまったことが落胆された。一方、ボーイングは「737MAX」の生産再開で買われた。アルファベットは傘下のグーグルが新たな量子チップ「ウィロー」を搭載した量子コンピューターが、スーパーコンピューターならおよそ10の25乗年かかる計算をわずか5分で完了することができると発表したことで買われた。他の量子コンピューター関連のイオンキューは売られた。NYダウは前日比154ドル(0.35%)安の44,247ドル。NASDAQ総合指数は前日比49ポイント(0.25%)安の19,687。S&P500指数は前日比17ポイント(0.30%)安の6,034。
日経平均は下げ渋り。金融株が堅調でTOPIXは底堅い。台湾TSMCの11月売り上げが10月比12%減となり、ディスコなど半導体関連は下落。モルガン・スタンレーが中国の財政政策は「バズーカ」とはならないと予想し、上海株の上値が重く、安川電機や日ペイントは反落した。ただ、良品計画やパンパシHDは高い。防衛増税が報じられ川重などが買われた。保険のT&Dはみずほ証券が格上げ。株式非公開化観測のトプコンは2日連続ストップ高。
スタンダード市場では、テモナが不正情報プラットフォームに不正注文検知サービスをOEM提供したため大幅高。リベルタはカナダの警察や消防に販路を持つ企業と、熱中症対策の「氷撃」クリーングウエアの販売代理店契約を結び急騰。中国関連のハーモニックドライブは反落した。
グロース市場では、急性骨髄性白血病の併用療法の臨床データが好感されたデルタフライは2日連続ストップ高。地方創生関連の雨風太陽が大幅高。Gオイスターが大幅続伸。調整続きだったEDPが反発。アミューズメント施設のGENDAは好決算だったが戻り売りに押された。
チャート上では、長めの下ヒゲを伴う実体線の短い陽線。陽線となるのは6日ぶりのこと。狭いレンジでの値動きが続いているが、昨日に続き5日移動平均線(3万9277円)を上回って大引けを迎えた。
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注目記事 Pick up
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【どうなる どう見る 2025年の半導体製造装置】
日本証券新聞12月12日(木)紙面1面TOP記事掲載
AIが牽引 メモリーも投資回復
2024年、世界の株式市場を牽引した半導体関連株。その中核は生成AIに使用されるGPU(画像処理装置)で独占的な地位を持つ、米国の半導体メーカー、エヌビディア(NVDA)だった。同社の半導体を製造するのが受託製造で世界トップのTSMC(台湾積体電路製造)、そしてその製造を支えるのが日本の主要な半導体製造装置(SPE)メーカーだ。AI関連サービス市場が飛躍的に成長すると予想され、25年もデータセンター(DC)の建設が進み、AI向けGPU、GPUと組み合わせて使用されるHBM(高帯域メモリー)の需要は引き続き拡大する。
また、米国と中国の対立が先鋭化するなか、先端半導体に関連する製造機器やソフトウエアの対中輸出規制が一段と強化されている。対抗する中国が半導体の国産化を急いだ結果、先端品以外のSPEの輸入が拡大、24年はこの流れが需要を押し上げる結果となった。25年以降は減速が予想されているものの、こうしたマイナス要因を乗り越えて、市場の拡大は続く。
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今日の市況概況
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12月11日(水)☆[概況/大引け]
下げ渋り。半導体関連は安いが、防衛関連が買われ、金融セクターが上昇
大引けの日経平均は4円高の3万9,372円、TOPIXは7ポイント高の2,749ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は824、下落銘柄数は750。出来高は17億703万株、売買代金は3兆8,412億円。
日経平均は下げ渋りを見せた。金融株が堅調でTOPIXは底堅かった。
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