2月19日(水)のマーケット
2月18日の米国株式市場は金利上昇を受けて後半に売られたが、半導体関連に買いが入り、取引終了にかけて戻した。S&P500は1月23日以来の最高値更新。インテルが大幅高。台湾のTSMCがインテルの工場の運営権取得を検討しているという報道や、ブロードコムがインテルの半導体設計とマーケティング事業買収で協議しているという報道が注目された。スーパー・マイクロ・コンピューターやマイクロン・テクノロジーが高い。メタ・プラットフォームズは1月17日から2月14日まで20連騰となっていたが、19日は21日ぶりに反落した。1月29日の決算発表で、今年は同社の人工知能(AI)アシスタントが業界で最も幅広く使用されるようになる「非常に大きい年」になると語り、AI関連プロジェクトに最大650億ドルを投じる計画と発表したことや、トランプ政権に恭順を示したため恩恵を受けることも期待されていた。NYダウは前日比10ドル(0.02%)高の44,556ドル。NASDAQ総合指数は前日比14ポイント(0.07%)高の20,041。S&P500指数は前日比14ポイント(0.24%)高の6,129。
トランプ大統領が自動車関税25%前後と発言したため、日経平均は反落。高田日銀審議委員が「ギアシフトを段階的に行っていくという視点も重要」と述べたため追加利上げ警戒で一時3万9000円割れ。自動車や商社が売られ、ソフトバンクGも安い。追加利上げ観測から三井住友は高い。資生堂は英国の投資会社による保有判明で急騰した。ギフティは大和証券が目標株価を引き上げた。サンケン電気は株式を保有している米アレグロの株価上昇が影響。
スタンダード市場では、ハーモニックドライブが大幅高。GFAはクリプト支援で国内トップを目指す長期ビジョンと中期経営計画を発表しストップ高。大規模な下水道管の老朽化が進んでいると報じられ、下水道の建設コンサルタントの日水コンが大幅高。ナカニシが続落し、サン電子は反落。
グロース市場では、DWTIや技術承継機構、イタミアート、ベースフードが反落。ジェネレーションパスは「カポック繊維および羽毛を含む充填材」の特許取得でストップ高。フェニックスバイオはTOPPANの「人工三次元肝臓組織」と業務提携で高い。免疫生物研は上方修正を好感。
チャート上では、長めの下ヒゲと短い上ヒゲを伴う陰線。3万9000円を割り込み、一目均衡表の雲も下抜けする場面も見られたが、底堅く推移した。終値では25日移動平均線(3万9120円)上に位置している。
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【長期金利上昇 銀行株に関心】
日本証券新聞2月20日(木)紙面1面TOP記事掲載
インフレ圧力の高まりを予想 三菱UFJは連日の上場来高値
インフレ圧力の高まりを背景に国内の長期金利が上昇、銀行株を中心に金利上昇が追い風となる金融セクターに高値更新が相次いだ。
19日に市場の注目を集めたのが、高田創審議委員の発言だ。宮城県金融経済懇談会で講演し、引き続き前向きな企業行動の持続性が確認され、経済・物価の「見通しが実現していけば、一段のギアシフトを進める段階だ」と述べ、今後も利上げを継続する考えを示した。
継続的な円安による輸入インフレに加え、国内の景気が堅調に推移していることなどを受け、長期金利は18日に1.43%と2009年11月以来、15年ぶりの水準に上昇していた。19日は高田委員の発言を受け、1.435%まで上昇する場面があった。その後は上昇一服となったものの、1月の会合に続き、追加利上げに向けた環境が整いつつあることが意識された。日銀は24年3月にマイナス金利を解除、7月には政策金利を0.25%に、25年1月には0.5%まで引き上げた。19日の講演で高田委員は中立金利の水準について明言を避けたものの、一段の長期金利上昇が読まれる状況。
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今日の市況概況
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2月19日(水)☆[概況/大引け]
タカ派的だが想定の範囲内という見方で下げ幅を縮めた
大引けの日経平均は105円安の3万9,164円、TOPIXは8ポイント安の2,767ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は596、下落銘柄数は995。出来高は18億6,848万株、売買代金は4兆5,866億円。
トランプ大統領が自動車関税25%前後と発言したため、日経平均は反落して始まった。
その後、高田日銀審議委員が講演で「ギアシフトを段階的に行っていくという視点も重要」と述べたため、追加利上げ警戒で、日経平均は一時3万9,000円割れとなった。
ただ、高田日銀審議委員は昨年9月の講演でも、もう一段のギアシフトを進めると発言していたことや、今回の講演でも今後の利上げペースや最終的な利上げ到達点は示唆しなかったため、想定の範囲内という見方から、日経平均は下げ幅を縮めた。
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