3月5日(水)のマーケット
3月4日の米国株式市場は続落。メキシコやカナダに対する関税と両国から報復関税で世界経済への悪影響が警戒され、リスク回避の動きから下落した。世界経済の悪化リスクからバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェース、シティグループ、ゴールドマン・サックスといった金融株が売られ、ボーイングも安い。テスラは上海工場からの2月の出荷台数が前年同月比49%減の3万688台だったことで売られた。一方、中国のBYDの販売台数は前年同月比161%増の31万8000台超と大幅に伸びた。台湾のTSMCが米国工場に1000億ドル(約15兆円)を追加投資する計画を発表した。エヌビディアの半導体製造パートナーなので供給量拡大につながるという見方でエヌビデャアは反発した。NYダウは前日比670ドル(1.55%)安の42,520ドル。NASDAQ総合指数は前日比65ポイント(0.35%)安の18,285。S&P500指数は前日比71ポイント(1.22%)安の5,778。
トランプ大統領が演説でロシアから和平の用意示す強いシグナルを受け取ったと述べ一時275円高。その後は関税警戒で鈍化。米国防次官候補が日本の防衛費増額ペースは遅過ぎると指摘し、IHIと川重は3日続伸。トランプ大統領が米国で製造された自動車に限り、自動車ローンの利子支払いを税控除の対象にしたいと発言しトヨタも上昇。DMG森精機はドイツの国防費増強で恩恵波及期待。カプコンは新作ゲーム800万本だが想定線という見方で下落。
スタンダード市場では、メタプラネットが反発。WHY HOW DOとフライトは続伸。セキドは株主優待制度の一部拡充でストップ高。土産物卸のタカチホは日本アジア投資と業務提携で急騰した。ペッパーフードは「いきなり!ステーキ」が静かに黒字化と報じられ大幅高。Speeeは反落。
グロース市場では、GNIはストップ安となったが、会社側は臨床試験の失敗の情報を否定した。ジェネパが反落。トライアルは西友を買収すると報じられ大幅高。技術承継機構は堅調。コンサルティングのグロービングは業務を代替するAIエージェントの開発を推進していることで高い。
チャート上では、上下に長めのヒゲを伴う陽線。底堅く推移したが、5日移動平均線(3万7589円)に上値を抑えられた。ボリンジャーバンドのマイナス2シグマ(3万7345円)をクリアしたことで、ここからの反転を期待したいところ。
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注目記事 Pick up
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【防衛費さらに拡大か 米トランプ政権後押し】
日本証券新聞3月6日(木)紙面1面TOP記事掲載
IHI、川重35年ぶり高値
トランプ米大統領に振り回される展開が続く世界の株価。日本時間の5日午前、議会で行った2期目の施政方針演説は無事通過し、日経平均株価は87円高の3万7,418円と反発した。
中でも注目されるのは防衛費。ウクライナ情勢をはじめ地政学リスクが高まる中、トランプ政権の同盟国への負担増を求める姿勢が強まっている。4日の米議会公聴会にあたっては、国防次官候補のコルビー氏が日本の防衛費について、「(現状の計画の)2027年にGDP比2%では不十分。可能な限りすぐにGDP比3%に引き上げるべき」と主張したことが報じられた。
日本政府は27年度に防衛費を約8.9兆円とし、海上保安庁の費用やサイバー対策費と合わせて11兆円規模にする計画。もし、GDP比3%規模とすると、防衛費は18兆円程度が必要となり、海上保安庁の費用などを差し引いても、単純計算で7兆円程度が必要となり、さらに跳ね上がることになる。
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今日の市況概況
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3月5日(水)☆[概況/大引け]
後半は伸び悩み
大引けの日経平均は87円高の3万7,418円、TOPIXは8ポイント高の2,718ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,090、下落銘柄数は490。出来高は19億731万株、売買代金は4兆8,623億円。
トランプ大統領が議会演説でロシアから和平の用意示す強いシグナルを受け取ったと述べ、日経平均は一時275円高の3万7,606円となった。
ただ、その後は関税による世界経済の下押し圧力への警戒で上げ幅を縮めた。
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