4月4日(金)のマーケット
4月3日の米国株式市場は急落。トランプ政権による相互関税が想定よりも厳しく世界経済の悪化やEUに報復関税リスクが警戒されたことに加えて、トランプ政権の支持者である米国の消費者の負担も重く、インフレ率も高まるという返り血を浴びると不安視された。ナイキは、相互関税46%が課されたベトナムでの生産比率が高いため売られた。アップルは中国での生産比率が高いため下落した。エヌビディアはHSBCが投資判断を「Hold」に下げた。GPUの価格決定力が弱まっており、上昇モメンタムが制限されていると指摘した。インテルは台湾積体電路製造(TSMC)と半導体製造の合弁で暫定合意したと報じられ買われた。ユナイテッドヘルスは公正取引委員会(FTC)がインシュリン薬の価格操作を巡る訴訟を取り下げたため上昇した。NYダウは前日比1,679ドル(3.98%)安の40,545ドル。NASDAQ総合指数は前日比1,050ポイント(5.97%)安の16,550。S&P500指数は前日比274ポイント(4.84%)安の5,396。
相互関税ショックが続き大幅続落。銀行株は日銀の利上げ休止観測に加え輸出企業への貸し倒れ懸念で大幅続落。トランプ大統領が半導体への関税予定を述べたためアドバンテストやルネサスが売られた。川重は二輪と航空機関連の対米輸出関連で大幅安。内需のニトリやKDDI、三井不は買われた。トランプ大統領は医薬品への関税も近い将来に発表すると述べたが、導出先からロイヤルティの形式で利益回収の小野薬は悪影響が乏しいとの見方で上昇。
スタンダード市場では、住信SBIネット銀が大幅続落。関税による貿易量減少の予想で船舶需要が減るという懸念から名村造船は6日続落、ジャパンエンジンも続落。日本電子材料が大幅続落となり、日本アジア投資の下げもきつい。100円ショップのセリアとラーメン店の丸千代山岡家は買われた。
グロース市場では、宇宙関連のQPS研とispaceが大幅安。GNIが売られた。米国でゲームコーナー企業を買収しているGENDAは米国不況への警戒感で安い。イオレは信用取引規制でストップ安。一方、直近新規公開株のZenmuは反発。ファンクラブアプリ運営のTHECOOが高い。
日足チャート上では連日で長い下ヒゲを伴う陰線。6日連続で陰線を引き、3万3000円台まで急落。昨年8月の暴落時以来8カ月ぶりの安値に沈んだ。ボリンジャーバンドのマイナス3シグマ(3万3816円)を下抜け、25日移動平均線からの下方乖離も8.53%と売られ過ぎ水準の5%を大きく超えていることから、目先リバウンドが考えられる局面。週明け以降に期待したいところ。週足では大陰線を引き、一目均衡表の雲も下放れてしまった。週足の終値で一目均衡表の雲の下に位置するのは23年1月20日の週以来、2年2ヵ月ぶりのこととなる。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均は今週に入ってザラ馬中の下げ幅が▲1500円以上となる日が3日もありました。月曜日、木曜日、そして金曜日です。まさに激震が走った今週の株式市場です。
相互関税の発表を機に株式市場は大幅安となり、昨年の年明けの水準まで株価水準は押し戻されています。トランプ大統領言うところの「歴史的な日」だけのことはあります。
アメリカにとって「解放の日」は、他の国にとって衝撃と失望の日になりました。
しかし犠牲の上に成り立つ繁栄は長くは続きません。進化論の教えに従えば、強い者が生き残るのではなく、環境の変化に適応した者が生き残ります。
関税によって新しい環境への適応を迫られているわけですが、おそらく日本の企業は今回の経営環境の激変もきちんと適応して生き残ることになるでしょう。変化に敏感な三菱商事(8058)はいち早く大規模な自社株買いを含む中期経営計画を発表しました。
多くの企業はまだそのような変化の兆しを見せてはおりませんが、これからが肝心です。決算発表と併せて開催される説明会などをきっかけに、なんらかのアナウンスがなされるはずです。
日経平均の33,000円台は値幅的にはもう十分な調整域に達しています。何からどこから反転が見られるか、その見極めがここからのテーマとなりそうです。
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注目記事 Pick up
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【大量保有報告書から ブラックロック 3月は買い付け報告優勢】
日本証券新聞4月4日(月)紙面1面TOP記事掲載
神戸製鋼、リクルート、大日本印刷など
表は世界最大の機関投資家、米ブラックロックが最近提出した大量保有報告書で持ち分変動が明らかになった銘柄一覧。今回の集計対象(3月19日受け付け分、4月3日受け付け分)の報告義務発生日はそれぞれ3月14日、3月31日となる。いずれも全体相場は下落を強いられていた。
トランプ関税発動を控える中、3月6、7日受け付け分(報告義務発生日はいずれも2月28日)は一部売却報告が優勢だったが、今回は取得報告が優勢。前12月期に5期ぶり営業黒字化を実現した楽天グループ(4755・P)や、正社員技術者派遣事業者で最高益連続更新見通しのメイテックGHD(9744・P)を新規取得した。楽天に関しては、機関投資家による大量保有報告は2010年1月のベイリー・ギフォード以来、実に15年ぶりとなる。
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今日の市況概況
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4月4日(金)☆[概況/大引け]
955円安。銀行は貸倒れ懸念。川重は米国関連で大幅安だが、ダイキンは反発
大引けの日経平均は955円安の3万3,780円、TOPIXは86ポイント安の2,482ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は140、下落銘柄数は1,490。出来高は32億1,595万株、売買代金は6兆8,414億円。
トランプ政権の相互関税は、米国の消費者の負担を高めるため、GDPの約7割を占める個人消費が返り血を浴び、米国経済はマイナス成長に転落するのではないかと懸念されている。
日本経済に対する打撃も大きいため、日経平均は続落となり、一時1,476円安の3万3,259円となった。
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