4月22日(火)のマーケット
4月21日のNYダウとナスダックは4日続落。トランプ大統領がFRBに対して利下げを要求したが、大統領からの圧力でFRBの独立性が損なわれるとFRBに対する信認も揺らぐという見方から米国売りが続いた。NYダウは一時1,311ドル安となり、長期債が売られことで長期金利は上昇した。中国のファーウェイが人工知能(AI)向けのGPU(画像処理半導体)「910C」の量産出荷を5月にも始める予定とロイターが報じた。エヌビディアは牙城が切り崩されるという懸念で売られた。テスラは米国で生産する手頃な価格の電気自動車(EV)モデル計画を遅らせる見通しとロイターが報じたことで下落した。セールスフォースはDAダビッドソンが投資判断を「Underperform」に引き下げたことで安い。AIへの取り組みに賭けることが、事業の残り98%を犠牲にする可能性があると指摘した。ネットフリックスは18日に発表した決算が好感され上昇した。NYダウは前日比971ドル(2.48%)安の38,170ドル。NASDAQ総合指数は前日比415ポイント(2.55%)安の15,870。S&P500指数は前日比124ポイント(2.36%)安の5,158。
トランプ大統領がFRBに利下げ要求で、FRBの信認が揺らぐとの懸念から21日は米国株・債券・ドルのトリプル安。22日の日経平均の下げ幅は限定的。NY証券取引所の出来高がピークから半減しておりセリングクライマックスは通過という見方や米国から日本への資金シフトが下支えといった解説が聞かれた。フジクラやレーザーテック、楽天Gが安い。サンリオはMSCI指数への採用期待で上昇。商社株が買われ、三井海洋開発は受注を好感。
スタンダード市場では、ハーモニックやネクストウェア、東映アニメが買われた。湖北工業は海底通信ケーブル用光通信部品で世界シェア50%超に注目したGS証券が新規「買い」と発表し物色された。金価格の最高値を受け、貴金属回収のアサカ理研が高い。ラピーヌとぷらっとホームが下落。
グロース市場では、トヨコーが大幅反落、アストロスケールは業績予想を下方修正し売られた。カバーは年初来安値。ABEJAが下落。ZenmuTechは11日続伸。J・TECは4日続伸。坪田ラボは業績予想の上方修正で買われた。スマレジやアルファクスフードシステムが高い。
チャート上では、短い上ヒゲを伴う陽線。昨日からは上値・下値とも切り下げたが、米国市場の下落率を勘案すると底堅さが感じられる。一時139円台と円高方向へ動いているが、株式市場の反応は限定的だった。一目均衡表の基準線近辺で上値を抑えられる展開が続いている。
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注目記事 Pick up
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【救世主再び?バフェット氏にお願い!】
日本証券新聞4月23日(水)紙面1面TOP記事掲載
焦点は5月3日「バークシャー株主総会」
5月3日にバークシャー・ハサウェイ株主総会を控え、同社の会長兼CEOである著名投資家、ウォーレン・バフェット氏への関心が高まっている。バークシャーの総会と言えば、バフェット氏が数時間にわたって世界中から集まった株主の質問に答える恒例のイベント。席上で「日本株推しの発信が十分期待できる」(大和証券・木野内栄治氏)との読みだ。
「潮が引いて初めて、誰が裸で泳いでいたかが分かる」とはバフェット氏の名言の1つ。実際、米国市場の上げ潮が引いてマグニフィセント7銘柄などが急落に見舞われたなかで、近年アップル株などの大量売却を進め、膨大なキャッシュを積み上げて対応してきたのがバークシャー。たとえば21日時点でアップルが昨年高値比25.7%安となるなか、バークシャーは今月2日の最高値から4%足らずの微調整にとどまっている。
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今日の市況概況
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4月22日(火)☆[概況/大引け]
一時1ドル=139円台となったが日経平均の下げ幅は限定的
大引けの日経平均は59円安の3万4,220円、TOPIXは3ポイント高の2,532ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,113、下落銘柄数は484。出来高は14億3,059万株、売買代金は3兆2,838億円。
トランプ大統領がFRBに利下げ要求で、FRBの独立性が損なわれると信認が揺らぐとの懸念から21日の米国市場は株式・債券・通貨(ドル)のトリプル安となった。
22日の日経平均も朝方は売られたが、その後は下げ渋った。
午後に1ドル=139円台とさらに円高が進んだが、日経平均の下げ幅は限定的だった。
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