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IPO2019年6月6日

新規上場紹介 あさくま 6月27日 JASDAQ 中部地区地盤にレストラン事業

あさくま(7678)が6月27日、JASDAQ市場に新規上場する。

「ステーキのあさくま」を柱にレストラン事業を展開している。テンポスホールディングス(2751・JQ)を親会社とする企業グループに属している。1962年に第1号店を開店以来、名古屋市内から郊外へと店舗展開を行い、顧客が車で気軽に立ち寄りやすいように駐車場を完備した郊外型レストランとして、幹線道路沿いに出店してきた。

「ステーキのあさくま」ではステーキやハンバーグをメインメニューに、一緒に新鮮なサラダ(サラダバー)をそろえている。原材料の牛肉や野菜、ソースに至るまで品質・鮮度にこだわった食材を追求し、バランスの取れた商品構成などを心掛けている。

連結子会社のあさくまサクセッションは、ビュッフェレストラン「ファーマーズガーデン」、モツ焼き居酒屋「エビス参」などさまざまな業態の店舗展開を行っている。

2019年3月期末の店舗数は、本体が直営店60店舗、FC(フランチャイズ)加盟店7店舗の合計67店舗。子会社の直営店20店舗を合わせてグループで87店舗。20年3月期は本体9店舗、子会社1店舗の合計10店舗の新規出店を予定。子会社直営店2店舗の退店を計画しており、期末では本体が76店舗、子会社19店舗。グループ全体では95店舗を見込んでいる。

前期末では愛知、岐阜、三重、静岡、東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、群馬、京都の1都1府9県に店舗展開している。中部地区を基盤として、関東地区、関西地区に出店エリアを拡大して100店舗を目指す。店舗については、居抜物件(店舗内の主要設備が残っている状態で今すぐにでも開店できるような物件)を活用した新規出店を基本方針としている。

グループ独自の取り組みとして、スタッフと顧客の境界線をできる限り排除する経営(カウンターレス経営)を進めている。具体例として、あさくまメール会員向けに「商品開発担当者」や駐車場の植栽を管理してもらう「ガーデニングおじさん」、料理の味・接客サービス・衛生管理などをチェックしてもらう「抜き打ちチェッカーさん」などを募集して実際に業務をしてもらう。顧客とともに店舗を作り上げていくとともに、人材不足にも対応している。

外食産業全体の深刻な問題となっている人員不足および採用難に伴う人件費関連費用の増加に対しては、パート・アルバイトの正社員への積極的な雇用促進、年間休日日数の見直し、育児休業および介護休養などを取得しやすい職場環境の改善などの施策に取り組む。

19年3月期は前の期に比べて売上高は横ばいだったものの、人件費の増加で23%の経常減益だった。19年3月期は下期に割引キャンペーンによる販促を継続して実施したため客数は伸びたものの、客単価が低下して売上効果はさほど見られなかった。20年3月期は割引販促の内容を見直すことで、本体既存店の来店客数は前期比1.5%減となるものの、平均客単価は同0.5%改善すると予想している。標準的な店舗規模を想定して「ステーキのあさくま」業態は月商1,000万円を見込んでいる。20年3月期は売上高100億6,300万円(前期比6.5%増)、経常利益8億6,100万円(同26.8%増)の予想。配当は年20円を予定している。

概要

●事業内容=「ステーキのあさくま」の店舗展開を主業態とするレストラン事業
●本社=愛知県日進市赤池町西組32(登記上の本店所在地)、実際の業務は名古屋市天白区植田西2-1410
●代表者=横田優代表取締役社長
●設立=1948年12月
●上場前資本金=5億1,500万円
●発行済み株式数=471万420株(上場時)
●筆頭株主=テンポスホールディングス(上場前56.37%)
●公募株式数=50万株
●売出株式数=9万2,100株(このほかオーバーアロットメントで8万5,000株)
●仮条件=6月10日に決定
●ブックビル期間=6月11日から17日まで
●引受証券=三菱UFJモルガン・スタンレー(主幹事)、大和、SBI、東海東京、フィリップ、岡三、安藤

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.3 9,440 874 104.94
2019.3 9,447 679 85.29
2020.3(予) 10,063 861 105.24 20
※単位100万円、1株利益、配当は円

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