さくらさくプラス(7097)が10月28日、マザーズに新規上場する。

4月24日に上場する予定だったが、市場環境の悪化によって上場を延期していた。

東京23区を中心に千葉、埼玉、大阪で認可保育所を運営している。運営施設は2019年7月期末の46が20年7月期末に60に増加した。待機児童が集中する首都圏都心部をターゲットとしており、認可保育所59(ほかに東京都認証保育所が1)のうち東京23区が53を占める。21年7月期は14施設を新規開設予定で期末には運営施設は74になる。

保育に関する需要については、女性の社会進出を促す政府の施策などにより引き続き堅調に推移している。「新しい経済政策パッケージ」で明言された20年度末に向けた32万人分の保育の受け皿整備が進んでいることや、19年10月に「幼児教育・保育の無償化」がスタートするなど、就労女性が増えている東京都心部中心に保育への関心は引き続き高い状況にあるとしている。

保育所に最適な土地や建物を貸借するために幅広く不動産物件の情報を収集している。収集した物件情報を利活用して付随的に不動産仲介業務、管理業務を連結子会社、関連会社で行っている。

新たな取り組みとして、あかるいみらいアセット(関連会社)は不動産ファンド事業運営事業を展開するAPアセットマネジメントと共同で、グループが運営する「さくらさくみらい」を組み込んだ保育園特化型の私募ファンド「保育園みらいファンド1号」(資産規模約50億円、認可保育園6物件)を20年5月に組成し、運用を開始した。

ベトナムにおける日本式保育ニーズの高まりを受け、同社グループの有する保育サービスの国際展開の足掛かりとするべく、昨年12月にベトナムの現地企業に出資して持分法適用関連会社化した。ハノイ市内で保育所の運営を行っている。

上場に際して調達資金は21年7月期中に開設を予定している認可保育所(14施設)の設備資金に全額を充当する予定。

●事業内容=認可保育所を中心とした保育所などの運営
●本社=東京都千代田区有楽町1-2-2東宝日比谷ビル
●代表者=西尾義隆代表取締役社長
●設立=2017年8月
●上場前資本金=5,000万円
●発行済み株式数=413万株(上場時)
●筆頭株主=だいぎ(上場前15.29%)
●公募株式数=35万株
●売出株式数=32万7,400株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が10万1,600株)
●仮条件=10月12日に決定
●ブックビル期間=10月13日から19日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、野村、SBI、岩井コスモ、マネックス、エース、楽天