アスア(246A)が9月26日、グロースと名証ネクストに新規重複上場する。
物流業界は労働災害が多い傾向にあり、安全活動が特に重視される。運送事業者は安全輸送のため営業所ごとに運行管理者を配置することが義務付けられており、ドライバーの運行スケジュール管理や業務前後の点呼、安全教育・指導、体調チェックなど様々な業務で安全体制の中心的な役割を担う。
同社は物流事業者の安全活動を継続的にサポートする「コンサルティング事業」をはじめ、コンサルティング事業で行っている安全活動につながるエコドライブをメッセージングサービスで支援する「CRMイノベーション事業」、一般企業のビジネスフォンや通信ネットワーク機器の販売・工事・保守を行い、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を通信インフラで支援する「通信ネットワークソリューション事業」を展開している。
コンサルティング事業では、従業員全員が意欲的にTRY(トライ)できる仕組みづくりとYES(イエス)と共感できる組織づくりを目的とした安全活動を支援する「TRYESプログラム」を展開。対面型コンサルティングサービスと安全活動支援の定額クラウドサービスの2つのサービスで構成され、前者ではコンサルタントが物流事業者の現場に訪問し、燃費データ、交通事故データを活用し、効率的な安全活動支援をアウトソースにて実施。後者では充実した教育コンテンツと管理者の負担を減らす機能で、継続した安全活動やドライバー教育を実現する。
CRMイノベーション事業では、自動車メーカーが展開するコネクティッドカーの走行データや運転行動データを収集・解析し、独自のメッセージング技術でユーザーの安全に対する行動変容を促すメッセージを作成。作成したメッセージはメーカーが展開するスマートフォンアプリや、大手損害保険会社の保険商品向けに提供している。ほかにも、歯科医院における患者コミュニケーションのDX化、エコドライブ実践を通して交通事故とCO2(二酸化炭素)削減に貢献するクラウド燃費管理システム「ReCoo(レクー)」の運営なども行う。
通信ネットワークソリューション事業は創業当初からの事業として行う通信機器販売・工事が主力で、東海地区を中心に約3000社の取引事業者を保有する。取扱商品は受付電話システム、社内ネットワーク、ハブ・UTM、ナースコール、ビジネスフォン、FAX複合機など。事務所拡張、レイアウト変更、移転、出店などのスポット的な対応から総合的な保守サービスまで、法人を対象にした最適なネットワーク環境の構築を支援する。(SS)
概要
●事業内容=物流会社を対象とした安全活動などに関するコンサルティング、通信機器の販売、および、CRMの開発など
●本社=愛知県名古屋市中村区黄金通1-11
●代表者=間地寛代表取締役社長
●設立=1994年7月
●上場前資本金=4,000万円
●発行済み株式数=252万5,000株(上場時)
●筆頭株主=間地(上場前44.54%)
●公募株式数=45万株
●売出株式数=50万株(ほかオーバーアロットメントで14万2,500株)
●仮条件=9月6日
●ブックビル期間=9月9日から9月13日
●引受証券=東海東京(主幹事)、SBI、楽天、丸三、あかつき、岡三
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2023.6 | 1,238 | 114 | 33.41 | 5.00 |
2024.6(予) | 1,363 | 167 | 57.00 | 5.70 |
2025.6(予) | 1,431 | 188 | 56.62 | 5.66 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |