TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 アララ 11月19日 マザーズ 販促ソリューションを提供
IPO2020年10月19日

新規上場紹介 アララ 11月19日 マザーズ 販促ソリューションを提供

アララ(4015)が11月19日、マザーズに新規上場する。

独自の電子マネーやポイントを導入したいスーパーマーケットなどを対象としたキャッシュレスサービス事業を中心に、メッセージングサービス事業、データセキュリティサービス事業などを展開している。

キャッシュレスサービス事業は、販促ソリューションの「point+plus」をSaaS(ソフトウエアをインターネットなどネットワーク経由で提供する形態)型で提供している。クレジットカードや「〇〇Pay」などの他社運用の決済手段とは異なり、スーパーマーケットなど顧客自らが決済事業者となる。このため、エンドユーザーが電子マネーにチャージする際のインセンティブ付与や支払い時のポイント付与などを自由に行うことができ、再来店客の増加、エンドユーザーの愛着および信頼向上につなげることができる。

キャッシュレスサービス事業の売上高は、初期費用、決済手数料、月額定額のシステム利用料および物品販売。決済手数料と月額定額のシステム利用料は、継続的にサービスを提供することで繰り返し売り上げを得ることができるリカーリングビジネス。

地域のスーパーマーケットを主な顧客としており、取扱い決済額は2020年8月期で2,125億円強と前期に比べて約2.4倍、顧客数は168社と同4.3%増、累計エンドユーザー数は1,045万人と同30.4%増となった。現在の主要顧客層は年商10億円から1,000億円程度だが、年商1,000億円を超える企業に向けた決済処理能力の拡張、セキュリティ強化などの新システムの開発を23年8月期までの3カ年で計画している。

メッセージングサービス事業は、適切なタイミングで電子メールを一時に大量に配信したい企業・団体などを顧客としている。これもSaaS型のサービス提供。サービス利用例としては、航空会社の場合は予約情報に合わせた搭乗口のお知らせなど、証券会社の場合は株式などの約定通知。銀行、データマーケティング事業会社なども顧客。この事業は初期設定費用以外の売り上げは月額もしくは年額のサービス利用料によるリカーリングビジネス。

データセキュリティサービス事業は、「P-Pointer File Security」を提供している。顧客のパソコン、ファイルサーバ内にインストールし、個人情報などの検出、適切な保管場所への移動、削除などの適切な管理を顧客自らが行う。金融機関や情報通信事業者、サービス事業者などが顧客。

ほかに、その他事業としてAR(拡張現実)サービスを展開。スマートフォンARアプリの提供、コンテンツ制作などを行っている。

21年8月期の業績は、売上高14億7,200万円(前期比22.6%増)、経常利益2億4,600万円(同73.8増)の予想。事業別の売上高は、キャッシュレスサービス事業が7億4,200万円(同52.0%増)、メッセージングサービス事業が5億5,100万円(同4.3%増)、データセキュリティサービス事業は保守的に1億2,800万円(同6.5%減)、その他事業は5,000万円(同6.7%増)を見込んでいる。

概要

●事業内容=キャッシュレスサービス事業、メッセージングサービス事業、データセキュリティサービス事業など
●本社=東京都港区南青山2-24-15
●代表者=岩井陽介代表取締役社長
●設立=2006年8月
●上場前資本金=3億3,740万円
●発行済み株式数=612万5,400株(上場時)
●筆頭株主=岩井陽介(上場前28.73%)
●公募株式数=38万1,100株
●売出株式数=41万2,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が11万8,900株)
●仮条件=11月2日に決定
●ブックビル期間=11月4日から10日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、大和、SBI、楽天、みずほ、松井

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.8 1,042 111 20.19 0
2020.8(見込み) 1,201 142 25.32 0
2021.8(予) 1,472 246 36.78 0
※単位100万円、1株利益は円

関連記事