インテグループ(192A)が6月18日、グロースに新規上場する。

上場M＆A仲介専門会社として唯一、売り手、買い手ともに着手金ゼロ、中間金ゼロの「完全成功報酬制」を採用している。M＆Aが成立しない場合には顧客に経済的負担がなく、依頼へのハードルが低いとしている。

2025年までに国内の中小企業のうち、70歳以上の経営者は245万人に上り、半分が後継者未定とされる。中小企業の事業承継のためにM＆Aの需要が増加。足元1～3月は前年同期比27.6%増と好調で、中長期的に市場は拡大傾向にある。

同社は完全成功報酬制を導入するとともに、最低成功報酬額は1,500万円と、上場している競合4社より低い水準に設定している。また、競合では成功報酬を移動総資産をベースに算定しているところもあるが、同社は売買金額ベースとしており、顧客のコストメリットがある。M＆A市場のボリュームゾーンである小規模案件で価格競争力を持つ。

重要な成長ドライバーである平均コンサルタント数は着実に伸長。多岐インセンティブ率を設定し、優秀な人材を採用している。さらに担当者1人が売却相談、資料作成、マッチング、契約、クロージングまで一気通貫で案件を担当。大きな裁量を持って働くことができ、教育体制も整備している。全プロセスに精通したコンサルタントが最後まで対応するため、顧客との信頼関係もでき、スピードと効率性が向上するのが強み。

24年5月期の業績は売上高21億6,700万円(前期比70.2%増)、営業利益9億6,200万円(同4倍)を見込んでいる。また、期中の平均コンサルタント数は30人(前期26.5人)、成約件数52組(前期47組)を計画している。(HS)

●事業内容=M＆A仲介業
●本社=東京都千代田区丸の内3-4-1
●代表者=藤井一郎代表取締役社長
●設立=2007年6月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=205万株(上場時)
●筆頭株主=藤井一郎(上場前45.02%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=48万200株(ほかにオーバーアロットメントで7万9,400株)
●仮条件=5月31日に決定
●ブックビル期間=6月3日から7日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、SBI