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IPO2022年11月8日

新規上場紹介 ウェルプレイド・ライゼスト 11月30日 グロース 初のeスポーツ専業IPO

ウェルプレイド・ライゼスト(9565)が11月30日、グロースに新規上場する。

「eスポーツ総合商社」を標榜するeスポーツ関連専業の会社。親会社はカヤック(3904・G)。主力は設立当時からのサービスであるクライアントワークサービスで、ゲームメーカーなどをはじめとしたクライアントに対し、eスポーツを活用したイベント企画・運営を行っている。

これまでに“eスポーツの甲子園”と呼ばれる「STAGE:0」や、NTTドコモ主催「X―MOMENT」の「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」といった日本最大級の案件を手掛けてきた実績がある。また、イベントのみならず、eスポーツ施設の運営・設計・機材調達なども行う。2020年3月に大阪にオープンした国内最大級のデジタル教育施設「REDEE」の立ち上げにも携わった。

パートナーソリューションサービスでは、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサーなど「人」に関わるサービスを提供。メニューは現在主力のスポンサー仲介(エージェント業)をはじめ、インフルエンサーマーケティング、キャスティング、クリエイターサポートなどがある。

中でも、クリエイターサポートは将来の収益上の期待が大きい。ここではクリーク・アンド・リバー社(4763・P)と協業し、YouTube向けのMCN(マルチ・チャンネル・ネットワーク)を軸にゲーム実況者やプロゲーマーをサポートするプロジェクト「OC GAMES」を展開。ゲームコンテンツの許諾取得、切り抜き動画やスポンサー獲得による収益の多角化、YouTubeにおけるトラブル対応など、チャンネルの成長をサポートしている。同社はクリエイターがつくる動画の広告収入の一部を手数料として得る。

このほか、ビジネスデザインサービスではeスポーツ関連の新規市場開拓を推進。有名プロゲーミングチームとのeスポーツイベントの共同運営をはじめ、プロゲーミングチームへのスポンサー仲介なども行っている。また、「eスポーツ×地域」を新領域と捉え、南海電気鉄道(9044・P)と協業し、泉佐野市をeスポーツ先進都市とすべくeスポーツMICEコンテンツ実証事業を行っている。同サービスは大部分がeスポーツイベントに対するスポンサー料とスポンサー仲介の委託料となっている。

国内eスポーツ市場の成長を背景に、足元でイベント受託の売り上げ規模は拡大傾向にある。パートナーソリューションサービスの事業拡大も売上高向上に寄与。(SS)

概要

●事業内容=eスポーツ事業
●本社=東京都新宿区大京町22-1
●代表者=谷田優也代表取締役
●設立=2015年11月
●上場前資本金=3,850万円
●発行済み株式数=270万株(上場時)
●筆頭株主=カヤック(上場前58.91%)
●公募株式数=20万株
●売出株式数=23万1,500株(ほかにオーバーアロットメントで6万4,700株)
●仮条件=11月9日に決定
●ブックビル期間=11月11日から17日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、大和、松井、マネックス、楽天、岩井コスモ、Jトラストグローバル、極東、東洋

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.10 831 8
2021.10 1,671 131 32.94
2022.10(予) 2,001 155 41.31
※単位100万円、1株利益は円

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