カドス・コーポレーション(211A)が7月18日、スタンダードに新規上場する。
土地・建物オーナーとテナント企業を引き合わせ、双方のニーズをつなげることで建築工事の受注に結び付ける「カドスLANシステム」で、土地の特性に合わせた最適な事業プランの提案から店舗の設計施工、テナント企業の出店までをトータルプロデュースしている。
建設受注と不動産賃貸の両面からアプローチすることで、同社が不動産を賃借することが建設受注につながるなど複合案件を生み出せる。期間満了後には新たな建設受注の獲得も期待でき、将来にわたって長期間安定した不動産収入と建設受注を獲得しうるプラットフォームを確立している。
本社は山口市で、建設事業は山口、広島県を中心に流通店舗などの設計施工を行う。土地オーナーにアプローチし、土地情報を店舗設計図案とともにテナント企業に紹介するマッチングが特徴。テナント企業、土地オーナーの双方の評価も高く、競合との価格競争を回避できる。新築完工件数は累計511件でコンビニ31%、飲食店24%など。ナショナルチェーンが8割を占め、営業エリア拡大にも寄与する。
不動産事業は土地オーナーから土地を借りてテナント企業に貸し出すなど双方の間に入ってマッチングを促進させるとともに、長期安定収入となる不動産収入を得る。また、中古店舗などを取得した賃貸や太陽光発電システムによる売電も展開しており、建設事業との両輪でビジネス機会を最大化している。
隣接の福岡県、広島県に経営資源を重点投入し、さらに岡山県まで拡大する予定。また、郊外型複合商業施設「カドスタウン」にも着手し、山口県防府市、宇部市で用地を確保。長期ビジョンとして売上高100億円の早期実現を目指す。
2024年7月期の業績は売上高63億円(前期比11.3%増)、営業利益6億2,300万円(同19.5%増)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=土地活用の提案から設計・施工までトータルプロデュースすることにより、流通店舗の建築工事を受注する建設事業および当該店舗などをテナント企業に賃貸する不動産事業
●本社=山口県山口市小郡黄金町7-17
●代表者=工藤博丈代表取締役社長
●設立=1999年2月
●上場前資本金=3,300万円
●発行済み株式数=94万8,000株(上場時)
●筆頭株主=株式会社ネクストライト(上場前28.09%)
●公募株式数=19万8,000株
●売出株式数=23万2,000株(ほかにオーバーアロットメントで6万4,500株)
●仮条件=7月1日に決定
●ブックビル期間=7月2日から8日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、野村、大和、SBI、東海東京、ひろぎん
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.7 | 4,522 | 471 | 417.22 | 33.3 |
2023.7 | 5,659 | 511 | 487.84 | 66.7 |
2024.7(予) | 6,300 | 585 | 508.20 | 85 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |