クラダシ(5884)が6月30日、グロースに新規上場する。
消費可能でありながら通常の流通ルートでの販売が困難な商品を買い取り、迅速に消費者販売することでフードロスの発生を大幅に削減するソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営。“3分の1ルール”に抵触した商品、季節商品、終売商品、賞味期限切迫商品、滞留商品など、販路を失いブランドイメージ保護や市場価格保護のために廃棄される商品を買い取り、Webサイトまたはアプリ上で会員に廉価で提供している。
取引形態は2種類。「在庫型」はパートナー企業から商材を仕入れ、同社在庫へ一括納入した上で「Kuradashi」へ掲載・販売し、会員から受注した分を倉庫から会員へ配送する。一方、「マーケットプレイス型」は、先に「Kuradashi」へ掲載・販売し、会員から受注した分を同社がパートナー企業へ発注・仕入し、パートナー企業から会員へ直接配送する。
中古でも新品でもない商品を市場に提供する、いわば“1.5次流通”を創出していることから、1次流通とのすみ分けについては明確。SDGs(持続可能な開発目標)に対する課題意識が高まる中、フードロス削減に取り組む企業のブランド価値創出を支援する。
今後は物流機能強化による在庫型の取引形態の生産性向上に加え、その発展形として物流機能の外販も検討。また、「Kuradashi」の認知拡大および集客を目的に期間限定のポップアップストアを運営しているが、さらに常設展、移動販売、またはフランチャイズによるオフライン拡大を予定している。(SS)
概要
●事業内容=ソーシャルグッドマーケット『Kuradashi』の企画・制作・運営
●代表者=関藤竜也代表取締役社長
●設立=2014年7月
●上場前資本金=3,500万円
●発行済み株式数=1,076万3,358株(上場時)
●筆頭株主=Social Good(上場前71.03%)
●公募株式数=115万株
●売出株式数=215万株(ほかにオーバーアロットメントで49万5,000株)
●仮条件=6月13日に決定
●ブックビル期間=6月15日から6月21日まで
●引受証券=大和(主幹事)、みずほ、SMBC日興、野村、SBI、東洋、松井、マネックス、楽天
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2021.6 | 1,263 | 60 | 3.95 | ― |
2022.6 | 2,073 | ▼74 | ― | ― |
2023.6(予) | 3,004 | ▼170 | ― | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字 |