コマースOneホールディングス(5070)が6月26日、マザーズに新規上場する。当初は4月9日に上場する予定だったが、市場環境の変化を受けて上場を延期していた。
EC(電子商取引)プラットフォーム事業を国内の中堅・中小ECサイト運営企業向けに展開している。
2006年にECサイトの信頼性を審査・確認・認証する「トラストマーク」を付与する会社として設立。10年からEC支援サービスを展開。現在は持株会社として連結事業会社3社を統括している。
連結子会社のフューチャーショップはECサイト運営事業者向けに、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」をSaaS(インターネット経由でのソフトウエア利用)形式で提供している。このサービスは月額利用料2万2,000円をベースとして、多様化する消費者嗜好をとらえたECサイト構築ができる。また、リピート率などを高めるためのデータ解析やカスタマーサポートを通じたサイト改善提案を実施することで流通額拡大に寄与している。さらに、経験豊富なECアドバイザーがEC運営事業者の抱えるデザインリニューアル、サイト運営などの悩み、問題の解決に向けてサポートする。
「futureshop」は19年3月末で2,400以上の店舗での利用実績がある。同社の売上高はサービス売上(月額利用料、初期導入費用)および決済代行会社(ソフトバンクペイメント、アマゾン、エフレジ)からの代行手数料(紹介料)で構成される。18年9月には新しいCMS(コンテンツ管理システム)機能として「commerce creator」を導入した。
もう1社のソフテルはECの多店舗の受注在庫などを一元管理するシステム「通販する蔵」などを顧客のニーズに合わせてカスタマイズ提供している。同社の売上はシステムの初期導入および改修に伴うカスタマイズ売上、月額保守売上で構成される。
3社目のTradeSafeはトラストマークの認証業務のほか、ECサイト構築における助言を行っている。
21年3月期の業績は、新型コロナウイルス蔓延の長期化による経済停滞を視野に入れて、売上高22億4,500万円(前期比3.6%増)、経常利益3億4,500万円(同19.8%減)と予想している。
概要
●事業内容=ECプラットフォーム関連事業
●本社=東京都千代田区四番町6 東急番町ビル
●代表者=岡本高彰代表取締役
●設立=2006年8月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=376万1,700株(上場時)
●筆頭株主=岡本高彰(上場前33.83%)
●公募株式数=15万株
●売出株式数=38万4,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が8万100株)
●仮条件=6月9日に決定
●ブックビル期間=6月11日から17日まで
●引受証券=大和(主幹事)、みずほ、いちよし、松井、SBI
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.3 | 1,952 | 357 | 81.49 | 0 |
2020.3 | 2,167 | 430 | 81.06 | 0 |
2021.3(予) | 2,245 | 345 | 60.63 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 |