コロンビア・ワークス(146A)が3月27日、スタンダードに上場する。不動産開発サービスが主力事業で、付随する不動産賃貸管理サービスのほか、ホテル運営サービス、アセットマネジメントサービスを展開する。
不動産開発サービスはレジデンス(賃貸マンション)、オフィス、ホテルなどが対象で、レジデンスは「Blancé(ブランセ)」、「LUMIEC(ルミーク)」、オフィスは「BIASTA(ビアスタ)」のブランド名で開発を行っている。
事業の特長は建物を建設するだけの不動産開発ではなく、その建物を使う人が望むであろう「サービス」まで提供する開発事業を基本方針として掲げていること。これまで、定額制のパーソナルトレーニングサービスや朝食提供サービスを導入したレジデンス、住宅街の駅前にクリニックを集めたメディカルモールの案件販売などの実績がある。相場賃料や想定利用人数といった建物の需要だけでなく、周辺地域で求められているサービスまで含めたリサーチを行い、その用地に合わせたサービスを付加した特徴的な案件開発を行っている。
また、テナントを先に決めた上でその需要に合わせて建設を行うBTS(Build To Suit)型施設の開発も行っている。BTS型施設とは、施設の開発の際に、入居するテナントや顧客のニーズに合わせて、施設の用地選定から、テナント仕様での設計・開発などを行う、オーダーメイド型の施設のこと。これまで、高度な医療機器を備えた人間ドック受診センターや学生マンションなどの実績がある。ほか、建設期間中の開発案件をSPC(特別目的会社)へ売却し、販売後も同社のノウハウを生かし、投資家およびCM(コンストラクション・マネジメント)として関与するファンド型のスキームも行っている。
ホテル運営は連結子会社のコロンビアホテル&リゾーツが、京都市下京区、東京都千代田区などで行っている。アセットマネジメントサービスは現在、必要な各種登録を進めており手続き完了後には、同社が開発した不動産にとどまらず他の不動産も含めた不動産の資産管理を行う。
中長期的には、不動産賃貸管理サービスの拡大や、準備中のアセットマネジメントサービスにより、グループの開発案件をパイプラインとして収益機会を確保し、事業の安定化を図る考えだ。(M)
概要
●事業内容=不動産開発事業を単一セグメントとする不動産開発、不動産賃貸管理、ホテル運営
●本社=東京都渋谷区渋谷3-28-15
●代表者=中内準代表取締役
●設立=2013年5月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=333万3,400株(上場時)
●筆頭株主=Nstyle(上場前52.00%)
●公募株式数=83万3400株
●売出株式数=8万100株(ほかにオーバーアロットメントで13万7,000株)
●仮条件=3月6日に決定
●ブックビル期間=3月 8日から14日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、岩井コスモ、SBI、楽天、あかつき
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.12 | 11,013 | 1,854 | 469.75 | 69.60 |
2023.12 | 14,469 | 2,382 | 606.54 | 91.00 |
2024.12(予) | 20,081 | 2,638 | 574.23 | 未定 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |