サイバートラスト(4498)が4月15日、マザーズに新規上場する。
SBテクノロジー(4726)の子会社。インターネットの認証・セキュリティ技術やリナックスなどのオープンソースを活用し、電子署名など、ネットの信頼性を支える「トラストサービス」を手掛けている。
主要なサービスは、「認証・セキュリティ」「OSS(オープンソフトウェア)」「IoT」の3つに分かれる。
このうち、「認証・セキュリティサービス」が売上高の6割以上を占める。日本初の電子認証局として、20年以上も情報セキュリティサービスを総合的に提供してきた技術、ノウハウが強み。サイトの電子証明書を発行する「パブリック証明書」は、ネット利用者が安全なサイトかどうか見たら確認できる仕組み。オンラインで電子署名、タイムスタンプなどを含む包括的な本人確認・電子署名サービス「iTrust」も販売している。
「OSSサービス」は、リナックスのOS(基本ソフト)「MIRACLE LINUX」や、統合監視ツールなど、オープンソースソフトを主軸にしたサービスを展開。ソフトだけでなく、10年の長期サポートで、安定した運用や柔軟なカスタマイズも行える。
「IoTサービス」は組込みリナックスと電子認証の技術を融合。IoT製品のセキュアで長期利用を支援する。機器の設計・製造から運用、廃棄・再利用まで、セキュリティ面で一括して管理できる「セキュアIoTプラットフォーム」などがある。
サービスの提供形態は自社のリナックス製品を提供する「ライセンス」、製品の導入支援やコンサルティングをする「プロフェッショナル」、電子証明書サービスなどの「リカーリング」の3種類。リカーリングが6割を占め、契約が更新されることで継続した収益が見込まれる。
2021年3月期の業績は売上高47億6,300万円(前期比7.7%増)、営業利益5億7,000万円(同6.1%増)を見込んでいる。
概要
●事業内容=トラストサービス事業
●本社=東京都港区六本木1-9-10
●代表者=眞柄泰利代表取締役社長CEO
●設立=2000年6月
●上場前資本金=5億4,016万円
●発行済み株式数=391万600株(上場時)
●筆頭株主=SBテクノロジー(上場前64.83%)
●公募株式数=25万株
●売出株式数=30万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が8万2,500株)
●仮条件=3月29日に決定
●ブックビル期間=3月 31日から4月5日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、大和、SBI、いちよし、楽天
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.3 | 4,168 | 440 | 57.34 | 0 |
2020.3 | 4,421 | 535 | 95.82 | 0 |
2021.3(予) | 4,763 | 694 | 108.38 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 |