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IPO2024年9月3日

新規上場紹介 シマダヤ 10月1日 スタンダード 流水麺人気の麺専業メーカー

シマダヤ(250A)が10月1日、スタンダードに新規上場する。当社と連結子会社4社で構成されている。

年間8億食を生産、販売する麺専業メーカー。1931年に名古屋市で米穀業・島田屋商店として成長。戦後は製麺業に転じ、関東を中心に事業を拡大してきた。

2018年にメルコHD(6676・S)の100%子会社になったが、事業分野の範囲が広すぎるとしてメルコHDが組織を再編するのに伴い、今回、スピンオフ上場となった。メルコHDの株主にシマダヤの株式を現物配当の形で交付し、メルコHDの連結子会社からは外れる。株式分配型のスピンオフ上場は、20年、カーブスHD(7085・P)コシダカHD(2157・P)から分離した例がある。

なお、シマダヤの創業者は、メルコの創業者の父親で、創業者一族と資産管理会社でメルコHDの筆頭株主であるメルコグループは引き続き、シマダヤ株を長期保有する方針。

シマダヤは一般家庭向けにチルド麺、冷凍麺を、事業用の外食・中食向けに冷凍麺を製造、販売している。売上高の62%が家庭用事業となっている。

家庭用商品は、ゆでずに水でほぐすだけで調理できる「流水麺」シリーズのそば、冷やし中華などが人気。近年は健康志向の高まりにこたえて塩分や糖質を抑えた「健美麺」も提供している。業務用は特許取得の切り刃で麺の形を工夫して、のどごしなめらかな触感を際立たせた「真打」稲庭風細うどん、国産原料にこだわった北海道産そば使用の石臼挽きそばなどがある。

麺専業メーカーとして蓄積された商品開発力、大規模な麺生産のノウハウ、高度な衛生管理技術が強み。「シマダヤブランド」も知られている。家庭用はスーパーなど小売業への広範な直販ルートを構築し、業務用は卸売業者を通じて飲食業へ積極的な提案営業を展開している。

家庭用は節約志向による内食需要の高止まり、業務用は新型コロナによる行動制限の解除後、外食産業が好調に推移していることやインバウンド需要が追い風となっている。原材料費、物流費や人件費上昇は商品仕様の見直しや生産効率化で対応している。今後、西日本でのシェア拡大や、素材冷凍麺による海外展開、生産キャパシティ増強などで成長を図っていく。

25年3月期の業績は売上高395億8,300万円(前期比1.6%増)、営業利益29億3,000万円(同12.6%減)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=麺類および関連食料品の製造および販売
●本社=東京都渋谷区恵比寿西1-33-11
●代表者=岡田賢二代表取締役社長
●設立=1949年3月
●上場前資本金=10億円
●発行済み株式数=1,520万5,697株(上場時)
●筆頭株主=メルコHD(上場前100%)
●売出株式数=228万700株(ほかにオーバーアロットメントで34万2,100株)
●仮条件=9月11日に決定
●ブックビル期間=9月12日から19日まで
●引受証券=大和(主幹事)、東海東京、みずほ、岡三、SBI、楽天

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2023.3 34,115 2,377 120.65 40
2024.3 38,973 3,474 166.50 567
2025.3(予) 39,583 2,944 135.35 40
※単位100万円、1株利益・配当は円

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