スローガン(9253)が11月25日、マザーズに新規上場する。

新産業領域の企業を厳選して、新卒学生向けにセミナーやイベントなどのコンテンツを提供するプラットフォーム「Goodfind」を開発・運営している。

Goodfindはキャリアサービスとメディア・SaaSの2分野で事業を展開。年功序列や終身雇用といった伝統的な雇用慣行による歪みをはじめ、求職者のブランド選好の強さによる歪み、画一的人事制度が支配する伝統的な企業文化による歪みを解消することで、労働市場における才能の最適配置を目指している。

主力のキャリアサービス分野は学生向けが中心だ。ベンチャー・スタートアップ企業の新卒採用と成長志向の高い学生の就職活動を支援している。学生向けにはスキルアップセミナーをはじめ、厳選した企業を集めたイベントやセミナーの開催、インターンシップや選考会など就活情報を提供。「Goodfind Colllege」を通じた学習コンテンツも提供するなど、成長機会やキャリア構築に関する情報を提供している。学生は無料で会員登録が可能で、東京大学など注力校の会員数は現在1万3294人に上る。

顧客企業に対するサービスには、学生の入社によって売り上げが発生する成功報酬型契約、メディア掲載などを提供するメディア利用契約、これらを組み合わせた人材紹介一体型コンサル契約の3つの形態がある。企業の人材採用の課題やニーズに対して適切な契約を選択することで、サービスを柔軟に提供することを可能にした。

コロナ感染症拡大によって2021年2月期はイベントやセミナーが中止、延期に追い込まれたが、企業の求人オンライン化などが寄与し、22年2月期の採用活動はコロナ前と同様に進行する環境に復帰。地方学生の就職活動における機会格差の解消にも貢献している。

一方、メディア・SaaS分野では、若手イノベーション人材向けに情報発信する「FastGrow」、1on1の仕組みをつくるSaaS型HRサービス「TeamUp」を手掛けている。

22年2月期業績は、売上高13億9,300万円(前期比6.3%増)、経常利益は2億300万円(同4.8倍)を見込む。(NA)

●事業内容=新産業領域向け求人プラットフォーム「Goodfind」を通じた新卒採用支援サービスなど
●本社=東京都港区南青山2-11-17
●代表者=伊藤豊代表取締役社長
●設立=2005年10月
●上場前資本金=2億2,710万2,000円
●発行済み株式数=270万3,075株(上場時)
●筆頭株主=伊藤豊(上場前30.26%)
●公募株式数=50万株
●売出株式数=7万5,000株(オーバーアロットメントによる売出)
●仮条件=11月8日に決定
●ブックビル期間=11月9日から15日まで
●引受証券= SMBC日興、マネックス(共同主幹事)、いちよし、みずほ、SBI、岡三、松井、丸三、極東、楽天