セカンドサイトアナリティカ(5028)が4月4日、グロースに新規上場する。東証再編後、初のIPO。
「データから、新たな価値を。」を経営理念に、データアナリティクス・AIについて、課題抽出、開発・導入、活用までをワンストップで提供する。それによりビジネス価値を創出し、社会や企業の課題解決を図る。特徴はアカデミックなアプローチとビジネス目線のアプローチの融合を追求していること。先端技術を積極的に導入しつつ、実践に即した課題解決支援策を提供する独自のポジションになっている。
事業はアナリティクスコンサルティングとAIプロダクトから構成。アナリティクスコンサルティング事業はデータに潜む重要なパターンの発見、解釈、分析や機械学習モデルの構築により、顧客ごとに異なるさまざまな課題解決を支援し、売り上げの3分の2を占める。
AIプロダクト事業はアナリティクスコンサルティング事業で得られたノウハウを基に汎用製品を提供。AIの実践的運用基盤であるREDエンジンなど4製品を販売している。初期導入収入と保守・運用などのサブスクリプション型モデルで、継続的に収益を積み上げていく。
コロナ禍での顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)加速とAI導入投資拡大で、引き続き高い成長を維持できると想定している。今後、アナリティクスコンサルティング事業では、現在重点的にサービスを展開している金融業界向けのテーブルデータ(データベースに格納されている構造化されたデータ)解析から画像・動画などデータベース化できない非構造化データにも領域を拡大。また、流通、製造業など非金融業界へも展開していく。
AIプロダクト事業は付加価値の最大化を追求し、ストック売り上げの強化を推進する。特に中小企業をターゲットにSaaS型プロダクトの販売拡大に注力していく。
2022年3月期の売上高7億3,400万円(前期比48.4%増)、営業利益1億4,300万円(同3倍)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=機械学習やディープラーニングなどを用いたアナリティクス・コンサルティングサービス及びAIプロダクトの提供
●本社=東京都中央区日本橋本町3-2-11
●代表者=髙山博和代表取締役社長
●設立=2016年6月
●上場前資本金=1億9,318万5,000円
●発行済み株式数=普通株式256万2,322株、甲種類株式49万2,000株(上場時)
●筆頭株主=新生銀行(上場前17.56%、甲種類株式の14.26%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=49万4,000株(ほかにオーバーアロットメントで8万1,600株)
●仮条件=3月16日に決定
●ブックビル期間=3月17日から24日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、大和、SBI、楽天、水戸
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2020.3 | 272 | 13 | 3.1 | 0 |
2021.3 | 495 | 46 | 10.72 | 0 |
2022.3(予) | 734 | 143 | 34.14 | 0 |
※単位100万円、1株利益は円 |