TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 タイミー 7月26日~8月1日のいずれかの日 グロース 「はたらく」のインフラ実現へ
IPO2024年6月28日

新規上場紹介 タイミー 7月26日~8月1日のいずれかの日 グロース 「はたらく」のインフラ実現へ

タイミー(215A)が7月26日~8月1日のいずれかの日(上場日の4営業日前までに決定予定)、グロースに新規上場する。

「働きたい時間」と「働いてほしい時間」をマッチングするスキマバイトサービス「タイミー」を運営。従来の求人媒体型サービスと異なり、タイミーでマッチングする業務はクライアント(雇用主)とワーカー(働き手)の1日単位の直接雇用となる。

ワーカーは働きたい条件を選ぶだけで、履歴書無し・面接無しですぐ働くことができ、勤務終了後すぐに報酬を受け取ることができる。クライアントは来てほしい時間や求めるスキルを設定するだけで、条件に合ったワーカーが自動的にマッチングする。今年4月現在の登録ワーカー数は約770万人、登録クライアント事業所数は25万4,000拠点。クライアントは物流業界や飲食・小売業界が中心で、近年は人流回復やインバウンド需要の回復に伴い、ホテル・宿泊業界での利用も伸びている。

クライアントは働きに来たワーカーを長期アルバイトとして無料で引き抜くことが可能。その際の同社への報告義務や紹介料などは一切必要ない。また、一緒に働きたいと感じたワーカーを「お気に入り」に登録しておくと、お気に入りワーカー限定で求人を公開することができ、繰り返し働いてもらうことで教育コストのかからない即戦力を集めることができる。さらにタイミーは労働条件通知書が自動生成され、その他想定される様々な労務コストを削減できるシステムも各種搭載しているなど労務機能が充実している。

ワーカーに支払う賃金報酬などの30%程度を手数料として徴収する成果報酬型の料金体系。そのため、ワーカーに支払われる賃金報酬などの合計である流通総額を増大させることが同社売上高の継続的な成長につながる。なお、収益の大部分は前四半期から登録されたアクティブアカウント(月に少なくとも1つの求人情報を掲載した登録クライアント事業所数)によるものとなり、2024年10月期第2四半期(2Q)における流通総額の91%は1Q以前のアクティブアカウントによるものだった。

成長戦略は①既存エンタープライズ企業との取引拡大②他業界、他地域への横展開③エンゲージメントを高める機能の開発④プラットフォーム機能の拡張⑤海外展開――。①では同一事業所内における募集数の増加や同一企業内での利用事業所数の増加が今後の大きなポテンシャルとなっており、事業所ごとのタイミーの活用事例を同一企業内の他事業所に展開することなどを想定している。②では介護・保育業界への進出、地域もこれまでは都市部のクライアントが中心だったが、カバーエリアの拡大に取り組んでいる。

また、④ではタイミー内で蓄積されるデータを生かしたプラットフォーム機能の開発を検討。ワーカーに対しては少額投資、決済、資産運用などのフィンテック領域のソリューション、クライアントに対しては人事領域のBPO(業務プロセス委託)、RPO(採用代行)などHRテック領域のソリューションを想定している。(SS)

概要

●事業内容=スキマバイトサービス「タイミー」の運営など
●本社=東京都港区東新橋1-5-2
●代表者=小川嶺代表取締役
●設立=2017年8月
●上場前資本金=1億725万円
●発行済み株式数=9,513万9,000株(上場時)
●筆頭株主=小川嶺(上場前21.96%)
●公募株式数=なし
●売出株式数=3,224万5,400株(国内売出株式数999万6,100株、海外売出株式数2,224万9,300株をめどに行われる予定/オーバーアロットメントで483万6,800株)
●仮条件=7月9日に決定
●ブックビル期間=7月9日から17日まで
●引受証券=大和、三菱UFJモルガン・スタンレー(主幹事)、モルガン・スタンレーMUFG、野村、みずほ、SBI、SMBC日興、岩井コスモ、水戸、岡三、楽天

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.1 6,216 114 2.71
2023.1 16,144 1,924 19.01
2024.10(予) 27,556 3,623 23.69
※単位100万円、1株利益は円

関連記事