ネットスターズ(5590)が9月26日、グロースに新規上場する。
複数のキャッシュレス決済を1つのアプリで決済可能にするマルチQRコード決済サービス「StarPay」の提供とキャッシュレス決済に関連するミニアプリなどのDX(デジタルトランスフォーメーション)製品の開発、販売が主たる業務。国のキャッシュレス決済推進もあり、市場拡大が見込まれる。LINE、SBI新生銀行、伊藤忠商事(8001・P)などが出資している。
キャッシュレス決済市場には多くのブランドがあるが、「StarPay」の導入で加盟店は複数のブランドを一括して契約、運用が可能。ネットスターズが加盟店と各決済事業者間の決済データを処理する。2015年にQRコード決済、今年2月からクレジットカード決済、7月から電子マネー決済の提供を開始した。加盟店の決済額に応じた手数料を受領するモデル。
特にQRコード決済に強みを持っており、現在、国内外でQRコード決済29社、クレジットカード決済6社、電子マネー1社のブランドを統合しており、カバレッジ数は国内最大級になっている。加盟店はスーパー、コンビニ、レストラン、ホテルなど幅広く、40万超アカウントに導入されている。また、地方銀行、通信企業などにOEM(相手先ブランドによる生産)提供するのをはじめ、商社、デバイスメーカーなどを含めた多くの企業をセールスパートナーにしている。このほか、出前サービス、モバイルクーポンなど加盟店のDX化を支援するミニアプリなどを販売。決済とDX製品のクロスセルを行う。
23年12月期の売上高37億2,500万円(前期比24.7%増)、営業損益6億5,400万円の赤字(前期は5億5,400万円の赤字)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=マルチQRコード決済サービス「StarPay」の提供など
●本社=東京都中央区八丁堀3-3-5
●代表者=李剛代表取締役社長CEO
●設立=2009年2月
●上場前資本金=39億8,437万円
●発行済み株式数=1,667万6,800株(上場時)
●筆頭株主=李剛(上場前18.34%)
●公募株式数=70万株
●売出株式数=280万8,100株(ほかにオーバーアロットメントで52万6,200株)
●仮条件=9月7日に決定
●ブックビル期間=9月8日から14日まで
●引受証券=大和、SMBC日興(共同主幹事)、SBI、楽天、岩井コスモ、マネックス、岡三、松井
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2021.12 | 1,963 | ▼1,013 | ― | ― |
2022.12 | 2,987 | ▼566 | ― | ― |
2023.12(予) | 3,725 | ▼654 | ― | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字 |