ノバシステム(5257)が3月30日、スタンダードに新規上場する。

生損保、銀行などの金融業界向けを中心とした業務用情報処理システムの開発を行うシステムインテグレーション事業が主力で、売上高の97.9%を占める。

特に保険業界向けシステム開発がシステムインテグレーションの売上高のうち54.9%に上る。個人保険商品システム、企業年金システム、共済保険システム、勘定系システムなどを手掛けている。開発実績を積み重ねることで保険業界の業務知識を蓄積し、強みとしている。このほか物流、エネルギー産業、地方公共団体など幅広い業界でシステム開発を実施している。上流工程からプログラム製造・テストまで一貫した開発を実施。実績を積み重ねることでノウハウや人材力を高めている。

このほか、クラウドサービス事業では飲食店向け店舗運営支援システムと受付業務支援システムをSaaSで提供。前者は既存のPOSレジとの連携機能を備え、店舗の一元管理が可能となり飲食店の効率化に寄与している。後者は顔検知と音声認識機能を備えたシステム。

経営戦略としては、継続的案件の受注を拡大するとともに、業務知識を基にした新規案件受注を推進。さらにDX(デジタルトランスフォーメーション)技術の高さによる開発領域の拡大や新製品開発、クラウドサービス推進に努めていく。

2023年12月期の業績は売上高52億5,300万円(前期比13.6%増)、営業利益4億2,000万円(同27.4%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=金融・保険業界向けを中心としたシステムインテグレーション事業、クラウドサービスの提供
●本社=大阪市西区江戸堀1-3-15
●代表者=芳山政安代表取締役社長
●設立=1982年9月
●上場前資本金=1億3,975万円
●発行済み株式数=120万株(上場時)
●筆頭株主=芳山政安(上場前55.09%)
●公募株式数=15万株
●売出株式数=20万株(ほかにオーバーアロットメントで5万2,500株)
●仮条件=3月10日に決定
●ブックビル期間=3月13日から17日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、野村、岡三、SBI、マネックス、松井