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IPO2020年11月2日

新規上場紹介 バリオセキュア 11月30日 東証2部 セキュリティサービスを提供

バリオセキュア(4494)が11月30日、東証2部に新規上場する。

当初は3月30日に上場する予定だったが、市場環境の変化を受けて上場を延期していた。

現在のバリオセキュアは2015年9月に設立されたが、セキュリティシステムの開発・運用などを行う01年設立のアンビシス社が前身。その後、バリオセキュア・ネットワークス(当時)は06年6月に当時の大証ヘラクレス市場に上場したが、経営体制一新のため09年12月に上場を廃止した。株式の非上場化で販売体制の強化や新規事業の創出を通じて多くの経営課題を解決できたとしている。再上場は、機動的かつ多様な資金調達手段の確保に加え、社会的信用のさらなる向上、優秀な人材の確保などが目的。

セキュリティサービスで利用する機器の調達、機器にインストールする基幹ソフトウエアの開発、機器の設置・設定、機器設置後の監視・運用までをワンストップで行う。監視・運用サービスを基本に各種セキュリティサービスを月額費用で提供しており、導入企業が増加すれば、年々収益が積み上がる「リカーリングビジネス」と呼ばれる収益モデル。これが収益の安定化と継続的な拡大に貢献している。今年9月末で、全国で7,300拠点にサービスを提供している。

販売は直接販売と販売代理店を介した間接販売に分けられ、後者が中心。販売代理店には、販売代理店自らのブランドでサービスを提供し、顧客と直接契約を結ぶ「OEMパートナー」と、同社の代理店として顧客の開拓、営業活動を行い、顧客との契約主体は同社となる「再販売パートナー」がある。さらに営業活動を推進するために、セキュリティの専門家である同社が販売代理店の代わりに顧客に対して直接技術面の説明をする営業同行や、サービスの導入から設置までワンストップで支援することも実施している。

今後は販売代理店との関係強化と各販売代理店内で同社サービスのシェア拡大、また中部圏の販売代理店の強化を図る。また、事業領域の拡大も狙う。外部の脅威から社内のネットワークを保護する境界監視から、社内に存在する脅威から社内ネットワークを保護するセキュリティサービスをまでを事業領域の対象とする。

概要

●事業内容=ネットワークセキュリティ機器と独自監視システムによる運用、監視、サポートサービスの提供、ネットワークセキュリティ機器販売 ならびにネットワーク機器の調達、構築によるインテグレーションサービスの提供
●本社=東京都千代田区神田錦町1-6
●代表者=稲見吉彦代表取締役社長
●設立=2015年9月
●上場前資本金=3億1,000万円
●発行済み株式数=372万6,600株(上場時)
●筆頭株主=アイ・シグマ事業支援ファンド2号投資事業有限責任組合(上場前91.66%)
●売出株式数=236万5,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が35万4,700株)
●仮条件=11月11日に決定
●ブックビル期間=11月12日から17日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SMBC日興、大和、いちよし、みずほ、岡三、岩井コスモ、SBI、楽天、マネックス

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.2 2,299 443 63.17 0
2020.2 2,513 495 69.88 0
2021.2(予) 2,530 705 131.48 39.44
※単位100万円、1株利益・配当は円

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