バルコス(7790)が2月3日、名証ネクストに上場する。ハンドバッグや財布のメーカー。TOKYO PRO Marketからのくら替えで、2月2日付でTOKYO PRO Marketは上場廃止となる。

1991年に鳥取県倉吉市で設立し、創業当初は爬虫(はちゅう)類バッグの販売。その後、食や観光などを扱う商品を拡大したほか、テレビ通販、雑誌、インターネット、店舗など幅広いチャネルを有するようになった。

事業は3つに分かれ、主力のライフスタイル提案事業はバッグ、財布などを手掛ける「バルコス」、服飾雑貨の企画・販売をするEC(電子商取引)サイトの「ビーフラット」、吸水ショーツや補正下着などフェムテック商品の企画・開発・販売をする「イミュニティ」の3つの子会社があり、売上高比率は92.2%を占める。バルコスのバッグはクリエイティブなレディースバッグで、国内外の百貨店、ショッピングモール、ECサイトなど幅広く展開。60～70歳代の女性を中心に一定の購買力のある顧客がいる。

メディアクリエイティブ事業は、ウェブニュース媒体の「ファッションニュース通信」、映像・グラフィック製作の「トリプル・オー」の2子会社があり、売上高比率は7%。残りは鳥取県・三朝温泉の旅館や倉吉市のカフェを運営するディベロップメント事業となっている。

長年、国内外の百貨店販売で培った確かな品質、デザイン力、価格競争力や、幅広いマーケティング手法と顧客に寄り添う多彩な販売チャネルが特徴。独自生産スキームの構築や販促効率を重視した経営で、業界平均を上回る収益体制を確保している。さらに、メディアクリエイティブ事業やディベロップメント事業を立ち上げるなど、M＆Aを含め積極的な事業拡大を図っている。

今後、新たな商品展開を通じて、ミドル・ヤング層や男性など顧客領域を拡大。同時に顧客リストを活用して、既存顧客の活性化もしていく。

前2024年12月期の業績は売上高49億1,300万円(前々期比27.4%増)、営業利益2億5,400万円(同2.1倍)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=バッグなどの皮革商品の販売、WEBメディアの運営など
●本社=鳥取県倉吉市河北町1
●代表者=山本敬代表取締役社長
●設立=1991年5月
●上場前資本金=3,000万円
●発行済み株式数=119万5,000株(上場時)
●筆頭株主=株式会社グリーン(上場前64.3%)
●公募株式数=5万5,000株
●売出株式数=5万5,000株(ほかにオーバーアロットメントで1万6,000株)
●仮条件=1月16日に決定
●ブックビル期間=1月17日から23日まで
●引受証券=フィリップ(主幹事)、松井、SBI、マネックス、楽天、極東、東洋、Jトラストグローバル