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IPO2022年3月25日

新規上場紹介 フルハシEPO 4月21日 東証スタンダード、名証メイン 木質リサイクルのパイオニア

フルハシEPO(9221)が4月21日、東証スタンダード、名証メインに新規上場する。

愛知県を中心とする東海地区を基盤に「バイオマテリアル事業」「資源循環事業」「環境物流事業」の3事業を展開。環境コンサルティングや施設・交通警備、人材派遣・紹介サービスなどの子会社を持ち、グループ事業における各種サービスを内製化している。

主力はバイオマテリアル事業。木質系廃材のリサイクル処理受託を行い、この処理過程で加工・製造される副産物を木質リサイクルチップ製品として販売している。排出事業者からの処理料受領と木質リサイクルチップ販売による収入の双方にて収益を獲得する事業モデル。

リサイクル処理は主に木造家屋の解体や新設時に発生する廃材のほか、製材端材や廃パレットなどが対象。また、木質チップ製品のうち、塗料や接着剤などの附着物が少ない柱材や梁などから製造されるものは紙・パルプ原料や木質ボード原料などの「木質原料チップ」として販売しており、その他の集成材や内装材などにより製造されるものはバイオマスボイラーなどの石油代替燃料(木質バイオマス発電向け含む)として販売している。

また、木質リサイクルチップ製品の安定供給先確保を目的に、国内における複数の木質バイオマス発電事業に参画している。具体的には、川崎バイオマス発電(住友共同電力、住友林業との合弁)やCEPO半田バイオマス発電所(中部電力グループのシーエナジーとの合弁)への出資、それらへの燃料供給などを担っている。

資源循環事業は住宅メーカーなどを顧客としており、建設現場に資材回収ボックスを設置して定期的に巡回・回収を行い、自社グループのリサイクル工場において選別・再資源化などの中間処理業務を行っている。このうち木質系廃材は自社バイオマテリアル事業の処理工場にて木質リサイクルチップとして再生するほか、同社グループにて再資源化が可能なものについては資源として売却。一方、処理対応が困難な資材は外部業者へ再資源化の二次処理委託、または最終処分業者に委託し適切な廃棄物処理を実施している。

環境物流事業は物流機器の製造・仕入・販売を行っている。主な製品は木製パレット、プラスチック製パレット、メッシュボックス。国内においては新品のほか、中古物流機器の買取・販売にも注力しており、破損した中古木製パレットの引き取りなどリサイクル処理を含めたソリューションも提供している。また、国内のノウハウを生かし、海外拠点(タイ・ベトナム)も展開している。(SS)

概要

●事業内容=木質系廃材のリサイクル処理、木質リサイクルチップの販売、建設副産物の処理受託、各種物流機器の製造販売
●本社=愛知県名古屋市中区金山1-14-18
●代表者=山口直彦代表取締役社長
●設立=1948年2月
●上場前資本金=3億1,000万円
●発行済み株式数=488万株(上場時)
●筆頭株主=山口直彦(上場前26.95%)
●公募株式数=40万株
●売出株式数=13万株(ほかにオーバーアロットメントで7万9,500株)
●仮条件=4月4日に決定
●ブックビル期間=4月6日から12日まで
●引受証券=大和(主幹事)、野村、岡三、三菱UFJMS、SBI、楽天、松井

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.3 7,763 564 73.59 40
2021.3 7,694 623 92.06 40
2022.3(予) 7,377 798 126.61 40
※単位100万円、1株利益・配当は円、22.3は新会計基準適用

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