プラスアルファ・コンサルティング(4071)が6月30日、マザーズに新規上場する。
自然言語処理とデータマイニングなどの先進技術を活用。顧客の声などの膨大な情報を「見える化」するサービスをSaas(クラウドで提供)で展開している。
顧客の声を可視化する「見える化エンジン事業」は、消費者向け企業のコンタクトセンターやマーケティング部門で導入されている。構文を解析して単語マップを作成。ポジティブかネガティブかなど顧客の声やソーシャルメディア上の評判を分析して、商品開発や改良に役立てる。
「カスタマーリングス事業」は顧客属性や行動利益のデータを統合し、購買パターンを分析してスコア化。最適な行動を自動で実現できるマーケティングオートメーションツールを提供する。
「タレントパレット」事業は社員のスキル、属性、評価などの人事情報を分析、見える化するプラットフォーム。社員の評価やスキルをデータベース化し、最適な配置や離職者の予測、採用の効率化などを支援する。
特徴は自社で開発した自然言語処理エンジン「Waters」。解析精度が高く、処理スピードも速い。また、頻繁に辞書のアップデートを行い、口語表現の変化にも対応する。導入した顧客へのコンサルティングやサポートが充実しているのも強み。月額課金制度が成長ドライバーとなり、契約件数は1200件を超えた。月次平均解約率は0・9%と低い。
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化で市場が拡大するなか、今後、タレントマネジメント領域へ積極投資を行い、制度の高い採用手法や社員教育の効率化手法の開発など人事領域でのサービス展開に注力する。
2021年9月期の業績は売上高60億円(前期比26.9%増)、営業利益18億3,800万円(同28.5%増)を想定している。(HS)
概要
●事業内容=データ分析プラットフォームのクラウドサービスの提供
●本社=東京都港区浜松町1-18-16 住友浜松町ビル
●代表者=三室克哉代表取締役社長
●設立=2006年12月
●上場前資本金=1,000万円
●発行済み株式数=4,005万株(上場時)
●筆頭株主=三室克哉(上場前36.51%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=944万2,500株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が142万3,800株)
●仮条件=6月14日に決定
●ブックビル期間=6月15日から18日まで
●引受証券=野村、三菱UFJモルガン・スタンレー、みずほ、SMBC日興、SBI、楽天、マネックス、松井
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.9 | 3,439 | 995 | 15.95 | 3.25 |
2020.9 | 4,726 | 1,445 | 25.66 | 5.13 |
2021.9(予) | 6,000 | 1,821 | 29.77 | 5.94 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |