プログリット(9560)が9月29日、グロースに新規上場する。
英語コーチングサービス「プログリット(PROGRIT)」を個人・法人向けに提供。一人ひとりの課題に合った科学的・効率的な学習方法の提供により短期間で英語力を向上させ、その後の長期的な成長をも可能にする。
サービスの流れは以下の通り。まずは受講者ごとにカウンセリングが行われ、その結果を踏まえて最適な専用カリキュラムが作成される。このカリキュラムをもとに、専属コンサルタントが学習スケジュール管理や週間面談、日々のチャットサポートを行う。日々の学習は同社が独自に開発したアプリを活用するほか、市販の教材がより適していると専属コンサルタントが判断した場合には、同社から教材が提供され、学習カリキュラムに取り入れるケースもある。
受講期間の前後では、スピーキング力を測るVERSANTやTOEICなど目的に合わせた試験を受験し、定量的に英語力の伸びを測定することができる。また、「プログリット」修了後も継続的に同様のサービスを受講することが可能であり、その場合には継続コース「NEXT」を、シャドーイング(音声を聞いた後、即座に復唱する勉強法)の添削のみを希望の場合は「シャドーイング添削コース」を選択できる。2022年8月期第3四半期において、初めて「プログリット」を修了した受講者のうち、約60%が「NEXT」または「シャドーイング添削コース」による学習を継続している。
受講者は個人が中心だが、継続的な需要が見込める法人研修市場にも参入している。サービス内容は基本的に個人向けと同様である一方、法人向けには専門的な事業領域に特化したオリジナル教材を作成するなど、個々のニーズに合わせたサービスも提供している。提供社数は7月末時点で190社超。
「プログリット」は現在、ビジネス英会話や初級者向けなど目的に応じた4つのコースがあり、それぞれ受講期間(2カ月~12カ月)に応じたプランが設定されている。また、英語コーチングサービスのほかに、「シャドーイング添削コース」を一般向けに公開したサブスクリプション型英語学習サービス「シャドテン」(月額:税込2万1,780円)の提供も20年6月から開始した。
「シャドテン」は同社における中低価格帯のサービス開発の第一弾と位置付けられ、新規顧客層の獲得に貢献している。足元急成長中で、「シャドーイング添削コース」と合わせた有料課金ユーザーは2,800人超、今年7月の月間売上高は約4,800万円となった。
今後はデジタル広告やセミナー開催など、ターゲットを明確にしたマーケティング活動を行い、「プログリット」の認知度をさらに向上、顧客数を拡大していく。また、法人企業の導入拡大に向けたマーケティングを本格的に開始するとともに営業人材の拡充を図る。一方、サブスクリプション型英語学習サービスは「シャドテン」の販売チャネルを個人から法人、学習塾などへ拡大していくほか、「シャドテン」以外にスピーキング特化型サービスなどラインアップ拡充を図る。(SS)
概要
●事業内容=英語コーチングサービス、サブスクリプション型英語学習サービスの提供
●本社=東京都千代田区有楽町2-10-1
●代表者=岡田祥吾代表取締役社長
●設立=2016年9月
●上場前資本金=1億1,845万円
●発行済み株式数=383万8,927株(上場時)
●筆頭株主=岡田祥吾(上場前26.93%)
●公募株式数=39万4,300株
●売出株式数=50万1,500株(ほかにオーバーアロットメントで13万4,300株)
●仮条件=9月8日に決定
●ブックビル期間=9月12日から16日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SMBC日興、SBI、楽天、マネックス、松井、岡三、岩井コスモ、極東
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2020.8 | 2,183 | 128 | 23.30 | ― |
2021.8 | 1,981 | ▼46 | ― | ― |
2022.8(予) | 2,239 | 283 | 54.18 | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字 |