ライスカレー(195A)が6月19日、グロースに新規上場する。
SNS(交流サイト)などの特定のコミュニティから取得される、絞られた、深い、頻繁に更新されるデータ群を「コミュニティデータ」と定義付け、これらデータを活用したプラットフォーム事業を手掛けている。
様々なコミュニティデータを取得・統合管理できるクラウドツール群「CCXcloud」を事業基盤として、企業向けにサービスを提供するエンタープライズ領域(売上高の65%)と、一般消費者向けにブランドやサービスを提供するコンシューマ領域(同35%)を展開。エンタープライズ領域は、コミュニティマーケティング関連の各種ソリューションを提供するマーケティング・DXと、SNS分析ツール「CCXsocial」、中小企業向けSNSコミュニティ集客ツール「アドスタ」などを提供するデータクラウドから成り立っている。
このうちマーケティング・DXは、主な顧客基盤である大企業を中心とした営業活動に注力するとともに、新たなソリューションの開発・提供によって顧客単価の向上を図る。また、データクラウドにおいては、コミュニティデータの蓄積に向けたツールの開発と同時に、有料ツールの開発並びにツールの一部機能の有料化を進めている。
一方、コンシューマ領域では「CCXcloud」へ蓄積されたコミュニティデータとノウハウをもとに、オーラル美容ブランド「MiiS」やZ世代向けアパレルブランド「RiLi」を運営。このほか3つのコミュニティブランド、5つのコミュニティメディアを運営しており、これらブランド開発を通じて得た知見はエンタープライズ領域にも還元し、新たなソリューション開発や既存ソリューションの改善、顧客やリード企業向けのセミナーに自社ブランド担当者が登壇するなど、営業における連携も行っている。
今後は各ブランドにおけるマーケティング強化による顧客の獲得に加え、多様な販路を通じたマネタイズポイントの拡張による成長を目指す方針。新規ブランド・サービスへの成長投資も継続していくことで取得可能なデータの領域を拡大し、エンタープライズ領域で取得データの拡大と併せ、コミュニティデータプラットフォーマーとしての成長も目指すとしている。(SS)
概要
●事業内容=自社のSNSデータ分析ツールを駆使した企業のマーケティング支援および自社のブランド販売事業
●本社=東京都渋谷区道玄坂1-12-1
●代表者=大久保遼代表取締役
●設立=2016年4月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=296万8,590株(上場時)
●筆頭株主=大久保遼(上場前42.13%)
●公募株式数=22万9,500株
●売出株式数=47万6,600株(オーバーアロットメントで10万5,900株)
●仮条件=5月31日に決定
●ブックビル期間=6月3日から6月7日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、野村、SBI、楽天、マネックス、松井、極東、東海東京
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2023.3 | 1,833 | ▼166 | ― | ― |
2024.3 | 2,374 | 89 | 40.15 | ― |
2025.3(予) | 2,841 | 319 | 92.32 | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は損失。24.3は実績・未監査 |