ロゴスHD(205A)が6月28日、グロースに新規上場する。
本社・北海道の住宅メーカーで、HDの下に5社がある。札幌市の戸建て住宅建築確認申請数はトップ。北海道の厳しい自然環境にも耐え得る「北海道品質・北海道価格」を掲げている。注文住宅を主軸に分譲住宅も手掛ける。営業拠点は北海道を中心に、東北、北関東にも広がり、28拠点を保有する。
中核となるロゴスホームは2003年に北海道帯広市で創業。省エネ・CO2削減に貢献する住宅開発を継続しており、太陽光パネルに全棟対応。「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」で3年連続表彰された。また、家庭用蓄電池や最高等級の耐震性で防災面も配慮している。工場で住宅の壁や床を箱型モジュールにして、トラックで運び、現場で設置する独自のMCB工法でコストダウンや職人不足への対応をしている。この結果、世帯数の少ないエリアでも採算が取れる出店形態を構築。引き渡し戸数は右肩上がりで増え、23年5月には937棟に上る。
また、競合と違って住宅総合展示場には出展せず、SNS(交流サイト)公式アンバサダーなどデジタルマーケティングに注力。自社のショールームやモデルハウスに効率よく集客できる。札幌市に体験型ハウジングミュージアム「北海道クラシアム」を開設し、道内のシェアを高めている。
さらに、広大な北海道に本社があるため、移動コストを削減するためにDX、オンライン化を進展。希望者にはオンラインで打ち合わせ、点検対応するなど「移動時間をゼロにする家づくり」を掲げている。
今後、障がい者グループホーム建築、中古リノベーションなど新規領域を拡大。M&Aで規模拡大も図っていく。
前24年5月期の業績は売上高327億2,500万円(前々期比16.8%増)、営業損益14億6,800万円の黒字(前々期は1億1,800万円の赤字)を見込んでいる。前々期の赤字は木材価格などが高騰したウッドショックが要因。(HS)
概要
●事業内容=デジタルマーケティング集客およびDXによる効率的なオペレーションを活用した注文住宅事業
●本社=北海道帯広市東三条南13-2-1
●代表者=池田雄一代表取締役社長
●設立=2020年7月
●上場前資本金=3,900万5,000円
●発行済み株式数=390万8,066株(上場時)
●筆頭株主=エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(上場前84.26%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=134万6,400株(ほかにオーバーアロットメントで20万9,400株)
●仮条件=6月12日に決定
●ブックビル期間=6月13日から19日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、野村、大和、SBI,楽天、北洋、東海東京、静銀ティーエム、ちばぎん
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.5 | 24,850 | 1,189 | 202.45 | ― |
2023.5 | 28,025 | ▼139 | ― | ― |
2024.5(予) | 33,725 | 1,426 | 236.09 | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は損失 |