令和アカウンティング・HD(296A)が12月23日、東証グロースに新規上場する。
公認会計士34人、会計士試験・短答式試験合格者11人、税理士有資格者8人、税理士科目合格者13人、USCPA(米国公認会計士)13人、日商簿記2級以上の合格者200人超が所属する会計事務所。
従来の会計事務所は中小企業に関わる記帳代行業務を主としているが、同社は上場企業をはじめとする大企業、REIT(不動産投資信託)やSPC(不動産証券化事業)、医療機関など、組織的な対応や高い専門知識が必要とされる組織に対し、経理に関するコンサルティングサービスを提供。REITでは現存するうち半数近くに関与した実績を持つ。
コンサルティングサービスのうち、契約期間が自動更新され継続性の高いコンサル業務を「ロング」、1年以内の一定期間で終了する単発的なコンサル業務を「ショート」と呼ぶ。ロングは、伝票・元帳・試算表や決算書・有価証券報告書などの作成サポートや確認業務、アドバイザリー業務などを行う。一方、ショートは株式価値評価、IPO支援、M&A支援、キャッシュフローモデル策定、事業計画策定およびモニタリング、ERP導入支援など。併せて、経理実務に関わる教育・派遣・紹介事業を行っている。
既存取引先の大企業やその傘下のグループ企業にサービスを提供する過程で受注機会を探り、高品質のサービスを提供し信頼を得ることを重視。結果、既存取引先の大企業やそのグループ会社へのコンサルティング業務が拡大。連結売り上げの8割を「ロング」が占め、派生する「ショート」も比較的安定して受注できている。クライアントグループ数は2024年3月末時点で183。
上場に伴う公募増資で調達した資金は、オフィス拡充、システム開発投資に充てる予定。(Q)
概要
●事業内容=上場企業を中心とする大企業に経理の日常業務、決算、連結、開示、M&A支援などを、高度な専門的知識を有した人材がチームで一気通貫のサポートを実施し、長期間継続した関係を構築
●本社=東京都中央区日本橋1-4-1
●代表者=繁野径子代表取締役
●設立=2004年8月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=3,800万株(上場時)
●筆頭株主=須貝信(上場前28.8%)
●公募株式数=50万株
●売出株式数=250万株(ほかオーバーアロットメントで45万株)
●仮条件=12月5日に決定
●ブックビル期間=12月6日~12日
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、野村、SMBC日興、みずほ、東海東京、極東、岡三、マネックス、楽天、松井、岩井コスモ
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2023.3 | 3,884 | 767 | 8.72 | 6.4 |
2024.3 | 4,423 | 824 | 15.33 | 11.5 |
2025.3(予想) | 4,934 | 1,083 | 20.07 | 15.5 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |
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