笑美面(9237)が10月26日、グロースに新規上場する。

主力のシニアライフサポート事業では、入居検討者と高齢者施設とのマッチングサービスを展開。地域密着のコーディネーターによる対面相談を中心に、入居検討や選択に必要な情報提示や要望などを話し合い、シニアホーム選びから入居までを無料で支援する。提携ホームは関東、関西、福岡を中心に今年6月時点で約8,000と業界最大級。対象者が入居するタイミングで、シニアホーム運営事業者から紹介手数料を得る。

主な紹介もととなっているのは、患者の早期退院問題に取り組む病院のメディカルソーシャルワーカー(MSW)や、高齢者の在宅介護を直接支援しているケアマネージャー(CM)。これら紹介パートナーへ直接営業を行い、連携することで、入居検討者のニーズを効率的にくみ取る。このほか、役所や行政機関からの問い合わせも多く、成長性や地域への貢献度が評価され、行政の支援事業に認定された実績もある。

MSWが在籍する病院のカバー率は大阪で80%、東京で76%。一方、両エリアにおける紹介事業者利用率はそれぞれ約46%で、病院からの想定シェア率もそれぞれ16%と全ての紹介パートナーにアクセスできていない病院も多い。まずは既存エリアの深耕を優先的に、さらなるシェア拡大を進める。

このほか、シニアライフサポート事業で蓄積された入居検討者の要望・ニーズに関する情報を提携ホームや施設運営事業者に提供するケアプライム事業も行っている。ここでは施設運営を検討している土地オーナーと施設運営事業のマッチングや、介護用品のサブスクリプションサービスやネット販売などの有益情報を提供。今年3月には、入居検討者の要望・ニーズの声を共有する「ケアプライムコミュニティサイト」をリリースした。

このプラットフォームは単に情報提供だけでなく、入居検討者や介護家族の満足度向上につながるシニアホームを増やす狙いがある。そのため、加盟するシニアホームが自らの強みを認識し、サービスの質を向上していくことに重点を置いている。サイト登録数は8月末現在で3,860件。これを2025年10月期に6,000件を目指す。(SS)

●事業内容=高齢者等に対するシニアホームの紹介サービス
●代表者=榎並将志代表取締役社長
●設立=2010年9月
●上場前資本金=6,995万8,000円
●発行済み株式数=193万9,750株(上場時)
●筆頭株主=榎並将志(上場前65.20%)
●公募株式数=28万株
●売出株式数=15万株(ほかにオーバーアロットメントで6万4,500株)
●仮条件=10月6日に決定
●ブックビル期間=10月11日から17日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、あかつき、岩井コスモ、極東、光世、東洋、松井、丸三、水戸