表示灯(7368)が4月7日、東証2部に新規上場する。
ナビタ事業を柱に、駅広告などアド・プロモーション事業、サイン事業を展開している。
ナビタとは、全国の鉄道駅や路面電車の電停、市役所などの自治体庁舎、交番、警察署、運転免許試験場などに設置された、自社開発の周辺案内図(地図)を基礎媒体とした連合広告のこと。連合広告とは、一つに広告媒体に複数のスポンサー広告を掲出する形式。スポンサー数は延べ約7万8,000件(2021年1月末)と、安定的な収益基盤になっている、設置場所の所有者、協賛スポンサー、利用者にとってメリットのある同社オリジナルのナビタ事業を展開している。
特定の業種に依存することがない上、安価な価格設定のため全国の従業者10名以上の約123万事業所のみならず、従業者10名未満の約432万事業所(14年)という大きな潜在顧客マーケットをターゲットとして新規スポンサーの開拓を進めている。ターゲット、設置場所などにより、次の3種類のナビタに大別される。
①ステーションナビタ=JR各社、地下鉄、私鉄の全国2,504駅の改札付近に設置される。掲出される飲食業、医療関連、サービス業などのスポンサー数は延べ4万4,000件を超えている。
②シティナビタ=市区町村の自治体庁舎内に設置され、地図上で公共施設や避難場所情報などを知らせるとともに、広告スペースでは市民が必要とする情報として民間商業施設を地域情報として紹介している。996自治体への設置実績がある。
③公共ナビタ=交番、警察署、運転免許センター、交通安全協会の合計122カ所(21年1月末)の警察施設に設置。地図案内板を通じてスポンサー情報を発信し、より地域に密着した広告効果を発揮できる。交番では夜間に周辺地図の裏側に設置されたLEDバックライトの照明で地域防犯につながることが期待できる。
アド・プロモーション事業は、全国の交通媒体(車内、駅構内など)、マス媒体(テレビ、新聞など)、屋外媒体(看板、ボードなど)による広告各種を幅広く手掛けている。広告目的に沿った最適な企画立案・プレゼンテーション・予算管理まで含めたトータルプランニングを提案している。同事業は、商品構成により次の6種類に大別できる。駅広告、車両広告、屋外広告、バス広告、Webサービス、マス広告。
サイン事業は、ナビタ事業の取引先でもある鉄道各社、自治体などのネットワークを活かして、広告・看板・案内板などの企画設計から施工に至るサービスを提供している。交通サイン、公共サイン、商業サイン、避難誘導サインの4種類に大別される。
概要
●事業内容=各駅周辺案内図の広告の設置、運営および交通広告、屋外広告などを取り扱う一般広告代理店業務
●本社=名古屋市中村区名駅4-2-11
●代表者=上田正剛代表取締役社長
●設立=1967年2月
●上場前資本金=1億5,323万6,000円
●発行済み株式数=453万7,245株(上場時)
●筆頭株主=喜平会(上場前26.34%)
●公募株式数=65万株
●売出株式数=57万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が18万3,000株)
●仮条件=3月18日に決定
●ブックビル期間=3月22日から26日まで
●引受証券=野村(主幹事)、東海東京、SBI、楽天
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2019.3 | 12,116 | 1,129 | 211.41 | 50 |
2020.3 | 13,065 | 1,204 | 207.65 | 35 |
2021.3(予) | 12,658 | 1,042 | 181.31 | 35 |
※単位100万円、1株利益、配当は円 |