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IPO2021年7月8日

新規上場紹介 AIメカテック 7月30日 東証2部 電子部品製造装置の製造・販売

AIメカテック(6227)が7月30日、東証2部に新規上場する。

フラットパネル・ディスプレー(FPD)製造装置や半導体パッケージ製造装置の開発・製造・販売とアフターサービスを手掛けている。事業は産業用インクジェット・プリンター(IJP)製造装置などの「IJPソリューション事業」、半導体パッケージ実装に用いられるはんだボールマウンタ装置の「半導体関連事業」、液晶ディスプレー(LCD)製造装置の「LCD事業」で構成されている。

IJPソリューション事業は、IJPとフィルムそれぞれの応用分野で製品を開発。IJP応用分野では、有機ELなど次世代パネル量産化に向けたプロセスと設備の提案を行っている。IJPは微小な液滴をダイレクトに塗布、印刷する技術で、LCDに代わる次世代プレミアム・ディスプレーの製造に不可欠だ。必要な量だけを塗布できるためコスト低減にも寄与する。フィルム応用分野では、薄くて柔軟性がある新素材を用いたフレキシブルデバイスや、電子表示で情報発信するメディアであるデジタルサイネージ向けの設備を提案している。

半導体関連事業では、半導体パッケージ量産プロセスで電気的特性に優れ、高周波回路に適したはんだボールマウンタや、デバイスの軽薄短小化に対する高精度フィルムラミネート技術が採用されている。はんだボールマウンタは2000年代から本格化した新しい技術で、半導体の微細化や高集積化の過程で半導体パッケージの薄型化などに有効だという。

LCD事業では、テレビやスマートフォン向け液晶ディスプレーパネルの生産工程で使われるシール塗布装置、液晶滴下装置、真空貼合わせ装置などを製造している。

台湾と中国にも拠点を開設している。半導体やFPDの生産が盛んな台湾では各種設備を納入してきた実績があり、今後は新しいプロセスで量産が期待される市場に注力していく。中国でもFPD関連を中心に製品提供を続ける方針だ。

21年6月期業績は、売上高161億6,000万円(前の期に比べて11%増)、経常利益9億700万円(同2.3倍)を見込む。(NA)

概要

●事業内容=半導体パッケージ製造装置、有機ELパネル製造装置および液晶パネル製造装置などの開発・製造・販売およびアフターサービス
●本社=茨城県龍ケ崎市向陽台5-2
●代表者=阿部猪佐雄代表取締役執行役員社長
●設立=2016年7月
●上場前資本金=4億5,000万円
●発行済み株式数=563万株(上場時)
●筆頭株主=ポラリス第三号投資事業有限責任組合(上場前73.03%)
●売出株式数=342万7,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が51万4,000株)
●仮条件=7月8日に決定
●ブックビル期間=7月12日から16日まで
●引受証券=みずほ (主幹事)、野村、大和、SBI、楽天、SMBC日興、岡三、岩井コスモ、極東、水戸

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.6 20,261 1,257 140.62 177.62
2020.6 14,521 396 51.76 0
2021.6(予) 16,160 907 109.24 0
※単位100万円、1株利益は円

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