ARアドバンストテクノロジ(5578)が6月23日、グロースに新規上場する。
顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためのシステムの受託開発から、自社開発プロダクトおよび他社サービスの販売、保守運用の提供、DX人材の提供までをワンストップで行う。DXによって企業の事業改革、事業モデル改革を進めるBX(ビジネストランスフォーメーション)の構想・設計(デザイン)から実行・定着化(デリバリー)までを推進する「BXデザイナー」を標榜する。
クラウドインテグレーションでは、クラウド活用総合支援の「cnaris(クナリス)」や、データ・AI活用総合支援の「dataris(デタリス)」といった領域特化型サービスパッケージのブランドを展開。さらに、AIマルチエンジン「LOOGUE(ローグ)」などAIを主軸としたプロダクト展開、DX人材獲得のためのマッチングプラットフォーム「テクパス」を主軸にDX人材の提供を行っている。
顧客の課題に応じて最適なプロジェクト体制で差別化を生み出す「BTCアプローチ」が付加価値創出の源であり、同社の強み。「B」は「コンサルティング(Businessノウハウ)」、「T」は「技術(Technology)」、「C」は「デザイン(Creative)」を表す。
またコンサルティングやプロダクトを起点に、顧客のDX上の課題を捕捉し、課題解決のためのクラウドインテグレーションを提案・提供するクロスセル・アップセル戦略「ハイブリッドアプローチ」により、フロービジネスからストックビジネスに昇華させるマーケティングプロセスも特徴だ。
今後はBTCアプローチとハイブリッドアプローチの強化、新規事業開発の強化とともに、領域特化型のサービスブランド「クナリス」と「デタリス」の展開に力を入れる。この2つのブランドを育てていくことで認知度向上を図り、中長期的な成長を加速させていく方針。今8月期業績は売上高104億5,900万円(前期比19.3%増)、営業利益4億3,800万円(同10.3%増)を見込む。(SS)
概要
●事業内容=クラウド技術とデータ・AI活用によるDXソリューション事業
●本社=東京都渋谷区渋谷1-14-16
●代表者=武内寿憲代表取締役社長
●設立=2010年1月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=327万3,000株(上場時)
●筆頭株主=エスエスアール(上場前62.03%)
●公募株式数=5万株(新株式発行)、22万8,900株(自己株式の処分)
●売出株式数=45万4,600株(ほかにオーバーアロットメントで11万株)
●仮条件=6月5日に決定
●ブックビル期間=6月7日から6月13日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、大和、SBI、楽天、マネックス、松井、岡三、丸三、岩井コスモ
業績推移(連結)
経常収益 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2021.8 | 7,597 | 445 | 110.00 | ― |
2022.8 | 8,768 | 396 | 91.07 | ― |
2023.8(予) | 10,459 | 430 | 92.21 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |