AViC(エイビック、9554)が6月30日、グロース市場に新規上場する。
広告予算が中、小規模の顧客に対しても高品質のデジタルマーケティングサービスを提供する。メディア運営会社から広告枠を仕入れ、顧客にコンサルティングを行った上で広告枠を販売するインターネット広告サービスを行う。加えて、対象となるウェブサイトの内部構造の最適化、掲載コンテンツの作成など、SEOコンサルティングサービスも提供している。両サービスの提供に当たっては、作業時間短縮や自動化による効率化のため、自社開発したマーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)ツールを積極的に活用している。
国内のインターネット広告市場は拡大し続けている。そのなかでも、主に検索連動型広告などの運用型広告を手掛ける。ほぼリアルタイムに広告配信結果を確認し、それを踏まえた設定改善ができるため運用者によって広告効果が違ってくる。そのため、ターゲットとなるユーザー像やどの媒体で接触するかなどを深掘りした上で、どのような表現の広告が良いのかのプランニングをする。さらに、各メディアのアルゴリズムの特徴を把握、理解した上で、各種運用施策の設計やクリエイティブ制作をしている。顧客から媒体費とコンサルティング手数料をもらい、メディア運営会社に媒体費を支払うビジネスモデル。
SEOコンサルティングサービスはマーケティングDXツールを用いることで、従来より高効率でデータの収集、分析、施策の立案、シミュレーションの算出までを行う。コンサルティング手数料と記事コンテンツの制作料をもらうモデル。
デジタルマーケティングの需要が増大するなか、PDCAに基づいた高品質なサービスを提供。予算5,000万円以下の中小規模の顧客と直接取引を拡大し、シェアを高める。また、大手総合広告代理店と協業するほか、動画広告の品質向上のため、UUUM(3990・G)と資本業務提携を結んでいる。
2022年9月期の業績は売上高12億1,500万円(会計基準変更のため増減率の記載なし)、営業利益3億1,200万円(前期比2.5倍)を見込んでいる。(HS)
概要
●事業内容=デジタルマーケティングサービス(インターネット広告サービス、SEOコンサルティングサービス)の提供等
●本社=東京都港区赤坂1-12-32
●代表者=市原創吾代表取締役社長
●設立=2013年7月
●上場前資本金=9,856万4,000円
●発行済み株式数=569万1,300株(上場時)
●筆頭株主=市原創吾・ミダス投資事業有限責任組合(上場前44.07%)
●公募株式数=15万株
●売出株式数=97万7,400株(ほかにオーバーアロットメントで16万9,100株)
●仮条件=6月10日に決定
●ブックビル期間=6月14日から20日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、SBI、マネックス、楽天、いちよし、岡三、岩井コスモ、東海東京、松井、丸三、あかつき、極東、静銀ティーエム、東洋、水戸
業績推移(単体)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2020.9 | 686 | 122 | 16.3 | ― |
2021.9 | 1,329 | 111 | 14.21 | ― |
2022.9(予) | 1,215 | 292 | 36.43 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |