Cross Eホールディングス(231A)が8月29日、福証Q―Boardに新規上場する。
エイチ・アイ・エス(9603・P)子会社で、長崎県佐世保市の大型テーマパーク「ハウステンボス」や公共施設の施設管理、プラント施設への機器の据付・設置、ホテルや商業施設の新築・改修などを手掛ける。長崎県に本社機能を置く上場企業の誕生は5年ぶり。
グループは純粋持株会社である同社、ハウステンボスの施設管理などを手掛けるハウステンボス・技術センター、ごみ処理、排ガス、下水・汚泥処理など環境関連プラントの各種工事およびメンテナンスを担う西日本エンジニアリングの3社で構成される。
事業領域は①ファシリティ・マネジメント②機械器具設置工事③建築・設備工事――3つ。①はハウステンボスおよび宿泊施設をはじめ、長崎県、佐世保市などの公共施設、民間施設などの各種施設の指定管理者業務または施設管理業務を行っている。同社が得意とする娯楽施設、宿泊施設の市場は長崎県・佐賀県で約40億円と拡大余地は限定的だが、今後は官公庁、学校、オフィスビル・商業施設などの市場(137億円)への拡大とともに、福岡県を含めた北部九州への拡大を目指す。
②では自治体が所有する廃棄物焼却・資源リサイクル施設などの新設、更新やメンテナンス工事のほか、民間企業の所有する製造工場のプラント機器据付工事、配管工事やメンテナンス工事を展開。工事技術を保有する企業の廃業や技術者の高齢化により工事対応業者が供給不足の状況にある中、同社は上場効果によって人材採用を有利に進め、人材確保・人材教育に注力する狙いがある。供給キャパシティを増やしながら地域も拡大していくほか、技術領域についても焼却炉・水処理施設から、広くプラント設備の更新工事などへ領域を拡大していく。
③では本社が存在するハウステンボスおよび周辺の長崎県佐世保市を中心として、各種施設の建設、設備の新設、更新工事などを行っているが、工事種別の拡大や地域内でのさらなる深耕、その近接エリアでの事業拡大のための人材確保・教育に注力し、事業地域の拡大を目指す方針。(SS)
概要
●事業内容=ハウステンボスや公共施設などの施設管理および廃棄物焼却炉や資源リサイクル施設などの建設、産業用機械などの設置工事業
●本社=長崎県佐世保市ハウステンボス町5-3
●代表者=松尾貴代表取締役社長
●設立=2022年11月
●上場前資本金=8,800万円
●発行済み株式数=247万9,800株(上場時)
●筆頭株主=エイチ・アイ・エス(上場前93.33%)
●公募株式数=35万株
●売出株式数=35万株(ほかオーバーアロットメントで10万株)
●仮条件=8月13日に決定
●ブックビル期間=8月14日から20日まで
●引受証券=Jトラストグローバル(主幹事)、SBI、岡三、FFG、西日本シティTT、マネックス
業績推移(連結)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2022.9 | 2,165 | 283 | 94.04 | ― |
2023.9 | 2,814 | 343 | 116.35 | ― |
2024.9(予) | 4,105 | 427 | 133.63 | 35 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |