D＆Mカンパニー(189A)が6月11日から17日のいずれかの日、グロースに新規上場する。

医療機関に対する経営サポート事業を手掛けている。主要サービスは「F＆I」(ファイナンス＆インベストメント)、「C＆Br」(コンサルティング＆ビジネスリノベーション)、「HR＆OS」(人材＆アウトソーシング)の3つ。経営診断により策定したアクションプランを実行するための資金支援、コンサルティング、人材支援といった各種サービスをワンストップで提供する。

「F＆I」サービスは診療・介護報酬債権買い取り(ファクタリング)をはじめとし、リースなどを通して事業者の必要な資金を提供する。ファクタリングは、医療機関は保険負担分の診療報酬の入金が通常2～3カ月かかるところを、同社に債権譲渡することで早期に現金化できる仕組み。独自の審査ノウハウ、期中のモニタリング、コンサルティングにより、将来発生する見込みの債権まで買い取る。

「C＆Br」サービスは医療介護業界に特化してノウハウを蓄積したコンサルタントが、事業や組織改革、コスト削減などの業務改革、M＆Aなど様々な課題を解決する。「HR＆OS」サービスは医療・介護業界に特化し、経営者や事務長などの管理者の人材紹介、事務や介護職員らの人材派遣、経理、医療事務のアウトソーシング、日本での就労を希望する能力の高い外国人の就労支援からなる。

3事業は連携しながらそれぞれ成長している。現時点では「F＆I」サービスが売上高の半分を占める。今後も顧客に複数サービスを提供する機会を増やし、単価を上げることで、収益力の強化と中長期的な安定成長を実現していく。

2024年5月期は売上高11億7,700万円(前期比6%増)、営業利益2億7,500万円(同16.7%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=医療機関などに対する経営サポート事業
●本社=大阪市中央区平野町3-1-2
●代表者=松下明義代表取締役社長
●設立=2015年11月
●上場前資本金=1億5,343万5,000円
●発行済み株式数=211万4,000株(上場時)
●筆頭株主=株式会社YSY(上場前48.78 %)
●公募株式数=58万株
●売出株式数=10万株(ほかにオーバーアロットメントで10万2,000株)
●仮条件=5月23日に決定
●ブックビル期間=5月27日から最短で6月3日まで
●引受証券=大和(主幹事)、みずほ、SBI、松井、ひろぎん、岡三