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IPO2022年8月23日

新規上場紹介 eWeLL 9月16日 グロース 訪問看護業界のDX推進

eWeLL(5038)が9月16日、グロースに新規上場する。

訪問看護専用電子カルテ「iBow」を中心に在宅療養の核となる訪問看護ステーション向けの業務支援システムをSaaSで提供するほかBPOサービスも手がけている。複合サービスを展開しており、解約率は0.09%と低位安定、月間平均単価も上昇している。

訪問看護業界にDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する。「iBow」は従来手書きだった看護計画や看護記録、サービス提供票などの情報を電子データで管理。看護師らの業務を効率化し、安心・安全に在宅看護ケアに集中できる時間づくりに寄与し、一人当たりの訪問件数を増加させることを目指す。また、地域包括ケアとして重要な他職種への情報提供も迅速に行える。

さらに「iBow」と連携して自動でレセプトが作成できる「iBowレセプト」、スタッフ管理とシフト管理を効率化するクラウド型勤怠管理システム「iBow KINTAI」も提供。自社を中心に要件定義、機能設計(開発は外注を活用)、販売、運用サポートまでの一連のプロセスに対応。システム開発で培ってきたノウハウで見やすさと使いやすさを重視している。サブスクリプション型で安定した収益基盤となっている。

「iBow」のターゲットである全国の訪問看護ステーション数は1万4,000カ所以上。従来、過半数が手書きだったが、コロナ禍では看護師が集合して申し送りをしない、直行直帰を行うなど接触を避け、モバイルの活用を積極的に行うIT化が急速に普及している。現在、1,885社と契約。市場シェアは13%であり、まだまだ成長の余地があるとして未利用企業の新規開拓を促進している。

また、レセプト業務を代行するBPO「iBow事務管理代行サービス」も実施。昨年12月末時点で34ステーションが利用しており、さらなる拡大を目指す。

「iBow」には膨大な在宅療養データや訪問看護ステーションの業務のデータが蓄積されている。今後は医療データを活用した地域包括ケア事業やデータ活用ビジネスの参入を目指す。データ活用では昨年からは在宅治験支援を行っている。

2022年12月期の業績は売上高15億1,200万円(前期比26.8%増)、営業利益5億6,200万円(同39.9%増)を計画している。(HS)

概要

●事業内容=在宅医療分野における業務支援事業(訪問看護ステーション向けSaaS型業務支援ツール(電子カルテシステム「iBow」)等を提供する事業、診療報酬請求事務を代行する「ⅰBow事務管理代行サービス」など)
●本社=大阪市中央区備後町3-3-3
●代表者=中野剛人代表取締役社長
●設立=2012年6月
●上場前資本金=2億8,680万7,000円
●発行済み株式数=693万9,500株(上場時)
●筆頭株主=中野剛人(上場前39.15%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=133万3,500株(ほかにオーバーアロットメントで20万7,500株)
●仮条件=8月30日に決定
●ブックビル期間=9月1日から7日まで
●引受証券=大和(主幹事)、野村、SBI、松井、マネックス、極東

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.12 790 203 29.31
2021.12 1,192 403 53.95
2022.12(予) 1,512 522 52.80
※単位100万円、1株利益は円

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