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IPO2020年8月31日

新規上場紹介 rakumo 9月28日 マザーズ SaaS型グループウェア「rakumo」を提供

rakumo(4060)が9月28日、マザーズに新規上場する。

主力は、企業向けグループウェア製品「rakumo」の開発・販売、他社ライセンスの代理店販売を行うSaaSサービス。売上高の8割弱を占める。

グループウェアとは、社内ネットワークを活用し、情報共有やコミュニケーションを円滑にして業務効率化を促すためのソフトウェア。スケジュール管理や経費精算、稟議(りんぎ)・申請などの業務に必要な機能が搭載されている。同社はこれらをグーグルやセールスフォースのクラウド上で提供し、利用者が必要な機能を必要な分だけ利用できるSaaS方式を採っている。

年間契約や複数月契約を主体としたサブスクリプション(顧客が利用期間とユーザー数に応じて料金を支払う方式)ビジネスだが、契約金額を一括前払いで回収しているため、キャッシュ・フローの観点で有利という特徴がある。今年6月末時点の導入企業数は1,939社。導入先は幅広い業界、中小企業から大企業に至り、少数の特定顧客に依存しない収益構造となっている。

なお、同社がサービスプラットフォームとしているグーグルの「G Suite」、セールスフォースの「Sales Cloud」の利用者数は年々急増している。このことから、今後は同社のようなSaaS型グループウェアの成長が加速すると予想されている。同社はこうした中で、販売パートナーとの関係強化や、各種マーケティング施策による自社直接販売の強化、製品の機能向上と市場ニーズを踏まえた新製品開発により、高い成長性と継続的な収益の確保を目指す。

このほか、SaaSサービスの導入支援や業務支援、他社ハードウェアの販売を行うソリューションサービス、ベトナムを拠点としたITオフショア開発サービスも手掛けている。ITオフショア開発サービスは中長期での契約が多く、SaaSサービスと同様、安定的な収入を生み出せる構造となっている。

2020年12月期業績は、売上高8億1,700万円(前期比23%増)、営業利益9,200万円(同3.8倍)を見通す。このうち、主力のSaaSサービスは売上高6億7,500万円を見込んでおり、上期(1~6月)は3億1,600万円を達成した。7月単月の月次売上も5,700万円と順調に推移している。

また、ソリューションサービスは上期に売上高2,100万円を達成。引き続きSaaSサービスの既存顧客からの追加サービスや新規顧客獲得が進むことが予想され、下期は売上高1,300万円を見込む。

概要

●事業内容=企業向けクラウド型グループウェア製品「rakumo」の開発・販売など
●本社=東京都千代田区麹町3-2
●代表者=御手洗大祐代表取締役社長CEO
●設立=2004年12月
●上場前資本金=9,900万円
●発行済み株式数=529万2,900株(上場時)
●筆頭株主=MICイノベーション4号投資事業有限責任組合(上場前21.58%)
●公募株式数=26万6,400株
●売出株式数=105万9,600株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が19万8,900株)
●仮条件=9月4日に決定
●ブックビル期間=9月8日から14日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、東海東京、野村、SBI、いちよし、岩井コスモ、丸三、岡三、東洋、水戸、楽天、松井

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.12 534 ▼14 ▼5.06 0
2019.12 664 20 ▼21.65 0
2020.12(予) 817 71 15.34 0
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字

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