visumo(303A)が12月26日、グロースに新規上場する。
消費者やインフルエンサーがSNS(交流サイト)に投稿した写真や動画といったデジタルアセット(UGC=ユーザー生成コンテンツ)を簡単に収集、活用するプラットフォームを提供。消費者の情報収集がテキストからビジュアルに変化する中で、UGCを事業者のオウンドメディアに転載したり、スマートフォンで撮影・編集した写真や動画の投稿、AIを用いてユーザーの閲覧行動に合わせてレコメンド表示する機能などが搭載されている。
例えば同社で初めに提供を開始した「visumo social」は、管理画面からインスタグラムに投稿されている写真をハッシュタグで検索してオウンドメディアで利用したいビジュアルをピックアップし、ユーザーに対して二次利用の許可を取る申請を行う。利用許可の得られた写真や動画に管理画面上で関連商品や関連コンテンツをひも付けることができ、豊富なテンプレートから簡単かつ直感的な操作で掲載ができるため、専門知識を必要とせず誰でもコンテンツの拡充が可能となる。
サービスはSaaSモデル。導入企業ごとのカスタマイズによる開発を行っていないため、安価で短期導入(利用申し込みから平均2~3週間でリリース可能)できる点も利点だ。機能開発・改善を繰り返す体制で新機能をスピーディーにリリース、さらに強固なカスタマーサクセス体制を構築することで競争優位性を確保している。
2024年4月末で累計導入社数は800社超、アクティブ社数については9月末時点で649社に上る。導入先はアパレルや化粧品、日用品などを中心に、飲食や百貨店など幅広い業種で利用されており、アクティブ社数のうち57.5%が売上高30億円以上の企業。また、観光業や製造業などEC(電子商取引)用途以外の市場への導入も進んでいる。
販売は自社ホームページやセミナー開催、展示会出展などの直販営業を主体としつつ、パートナー企業(販売代理店)による営業体制も構築。前3月期は売り上げの約88%を直接販売、約12%を販売パートナー経由が占める。ストック比率は80%以上を維持。解約率も導入企業のサポートを強化することで1%前後を維持している。(SS)
概要
●事業内容=ビジュアルマーケティングプラットフォームの開発およびサービス提供
●本社=東京都渋谷区神宮前6-10-11
●代表者=井上純代表取締役社長
●設立=2019年4月
●上場前資本金=2億円
●発行済み株式数=163万7,000株(上場時)
●筆頭株主=ソフトクリエイトホールディングス(上場前65.61%)
●公募株式数=13万7,000株
●売出株式数=53万2,000株(ほかオーバーアロットメントで10万300株)
●仮条件=12月10日
●ブックビル期間=12月11日から17日
●引受証券=大和(主幹事)、SBI
業績推移(単独)
売上収益 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2023.3 | 522 | 12 | 6.38 | ― |
2024.3 | 678 | 19 | 8.22 | ― |
2025.3(予) | 821 | 58 | 26.75 | ― |
※単位100万円、1株利益は円 |