Waqoo(4937)が6月29日、マザーズに新規上場する。

化粧品などのオリジナルブランドの企画・開発と、直営の実店舗を持たずに自社ECサイトなどを通じて消費者に直接販売するD2C事業を手掛けている。製造はOEM(相手先ブランドによる供給)先に委託。化粧品市場はコロナ禍でインバウンド需要が激減するなど打撃を受けたが、同社はEC中心のため業績は堅調に推移している。

主力ブランドの「HADA NATURE」はスキンケア、メイク、ヘアケア商品を展開している。企画・開発と販売を自社で手掛けることで、顧客の反応や要望をダイレクトに汲み取り、さらなる商品の企画・開発に活用できる。試作品はモニターテストを実施して商品化し、まずは小ロットで販売して顧客の反応を把握する。その後に商品改良を重ねつつ販売量を増やしていく。

ECサイトで商品を必要な都度購入してもらうほか、定期購入サービスで安定的なキャッシュフローが期待できるストック型のビジネスモデルにしている。ネット広告を中心にデジタルマーケティングを活用しており、LINEなどSNSを活用して、顧客の反応を分析している。このほか、卸販売もしており、ドラッグストアなどで購入できる。また、日本製品の需要が高い台湾を中心にアジア地域で海外事業を展開している。

今後、現在の主力商品「HADA NATURE クレンジング」(炭酸クレンジング)の売り上げ拡大を推進するとともに、次の主力商品にするべく「HADA NATURE ホワイトクリーミーホイップ」(炭酸美白洗顔)の拡販にも注力していく。海外でも商品ラインナップの充実を含め、積極的な販売活動を進めていく。

2021年9月期の業績は売上高46億8,100万円(前期比3.9%増)、営業利益1億4,400万円(同34.9%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=デジタルマーケティングを活用したオリジナルブランド(化粧品など)の企画・開発および自社のECサイトなどを通じた一般消費者への販売
●本社=東京都世田谷区上馬2-14-1
●代表者=井上裕基代表取締役社長
●設立=2005年12月
●上場前資本金=3億3,429万3,000円
●発行済み株式数=292万4,778株(上場時)
●筆頭株主=M＆M(上場前36.31%)
●公募株式数=19万1,400株
●売出株式数=31万8,100株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が7万6,400株)
●仮条件=6月10日に決定
●ブックビル期間=6月14日から18日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、大和、三菱UFJモルガン・スタンレー、みずほ、SMBC日興、むさし、極東、岩井コスモ、楽天、松井、マネックス