新社長による「しかけ」が続々!!
まいど!「相場の福の神」こと藤本誠之です。年間300社を超える上場企業のトップにインタビューを行っていますが、本連載では、その中から厳選した「真の成長企業」をご紹介していきます。
ワイヤレスゲート(9419)は東京都品川区の天王洲アイル駅近くに本社を置く、複数の公衆無線LAN事業者のWi―Fiスポットおよび複数の通信事業者の通信網を活用してワイヤレス・ブロードバンド関連事業を展開している会社です。
競争激化・新サービスで勝つ!!
ヨドバシカメラが筆頭株主、その店頭での販売が主力です。楽天モバイルが第4の携帯電話会社として1年間無料を打ち出し、これを受けてドコモ、au、ソフトバンクなどの通信大手も割安プランを打ち出す競争激化により、直近は業績が悪化。2021年12月は減収・減益、営業利益については前期比35%と大幅減を見込んでいます。
この状況の立て直しに、シャープ出身でMBA取得後にタクシー運営の日本交通に入社、子会社で携帯アプリ事業を立ち上げた後にセブン&アイ・ホールディングス傘下で新規事業を立ち上げた実績がある、濱暢宏氏が、新社長として新規事業を続々と打ち出しています。
auの 5G、4GLTEを月間データ容量上限なしで使えるサービスを4月8日から月額3,800円の低価格で販売開始。とりわけ5Gについては動画などの視聴でデータ利用量が急速に増加、大人気サービスとなりそうです。私、藤本、元々ワイヤレスゲートのポケットWi―Fiのユーザーだったのですが、濱社長との取材の後にヨドバシカメラへ行き、この新サービスに切り替えました。接続が今までとは段違いに良くなり、非常に快適に利用しています。
“リモートライフサポート”事業者へ
今までのサービスに追加して、パソコンの修理保険と訪問サービスをセットにしたプランをスタート。これが特にPC初心者にとって便利で人気のサービスとなっています。
このようにワイヤレスゲートは、今までサービスを消費者へ直接提供するBtoCビジネスを行ってきました。しかし濱社長は新機軸として、ウェディング、アウトドア、医療機器、エンタメなどの様々な領域の企業と組んで「リモートライフサポート」事業に注力し始めています。既に顧客基盤を持つ企業と組み、その顧客向けにワイヤレス・ブロードバンドを提供するBtoBtoCビジネスですが、引き続き様々な領域の企業とのコラボレーションが発表されそうです。
(福の神ポイント) ワイヤレスゲートは、今年3月に濱社長が就任、大きな変革を迎えようとしています。サブスクリプション契約数はWiMAX+5Gなどの新サービスや自社EC(電子商取引)販売などの様々な施策によって増加に転じており、今後はあらゆる企業と組んでBtoBtoCビジネスを展開、これが大きく成長する可能性があります。既存事業についても、ご存じの通り、新型コロナ禍によってテレワークなどオンラインを活用した各種遠隔サービスが増加中。ワイヤレスゲートの活躍の場はますます広がりそうです。