金融から「領域拡大」へ
金融に強いシステムインテグレータ
パワーソリューションズ(4450・東マ)は東京都千代田区の靖国神社近くに本社を置く、資産運用会社を中心とした金融機関を主要顧客とする独立系のシステムインテグレータです。
「資産運用に関わるシステム開発」というニッチな分野ではありますが、対応する同社のエンジニアたちが金融の専門知識を併せ持つことから、他社はなかなか参入できません。様々なシステムを独自に開発してきた同社は安定的な成長を遂げて、2019年10月には新規上場を果たしました。
具体的には金融機関に向けた業務改善・効率化のためのコンサルティングや業務システムの受託開発および保守といった領域を手掛けていますが、今年4月にはクラウド基盤構築・運用保守などのソリューションの提供を行っているエグゼクション(千代田区神田)をM&Aで傘下に収めました。今までニーズがあっても対応しきれなかったクラウドでの対応が可能になったことで、さらなる売り上げ増が期待されます。
世界最大UiPathをフックに領域拡大
17年からはRPA(ロボットによる業務自動化)ライセンスの販売・導入サポートも開始。RPA専業で世界最大の会社は米国のUiPathで、今年4月にNASDAQに新規上場、現在3兆円超の時価総額となっていますが、このUiPathの日本での最上位パートナーに認定されているのが、パワーソリューションズです。社内にはUiPathトレーニング資格保有者を100名以上置いています。
UiPathの知名度を生かして、足元では同社が得意な金融機関以外の採用も増えているとのこと。RPAはいったん導入すると継続的に研修・保守などがあるストック型ビジネスのため、こちらについても着実な成長が期待できます。
(福の神ポイント) これまでは金融という強みで安定収益を稼いできましたが、今回M&Aしたクラウド領域についても今後は年20%程度の高い成長が期待できそうです。加えて新規ビジネスのRPAでもUiPath効果からストック型収益が爆発的に急拡大する可能性があります。