まいど!「相場の福の神」こと藤本誠之です。年間300社を超える上場企業のトップにインタビューを行っていますが、本連載では、その中から厳選した「真の成長企業」をご紹介していきます。

東京都文京区の東京メトロ後楽園駅のすぐ近くに本社があります。

インターネットを利用して行うアパレルや雑貨を主とした商品へのオンデマンドプリントサービスと、オンデマンドプリントの仕組み(ソフトウエアやハードウエア)をアパレルメーカー、印刷会社などの事業者へ提供するソリューション事業の2つを行っています。

Tシャツやバッグなどのアパレル製品や雑貨商品のオンデマンドプリントの分野では最先端のシステム構築、オンデマンドプリントに最適化したクラウドシステムや人が行っていた業務プロセスを自動化するシステム、高効率生産システムなど、様々なシステムをすべて自社で開発を行っています。自社工場のほかに、協力工場ともシステム連携しており、柔軟に需要に対応できる体制を整えています。

これによって少量生産であっても、大量生産に、あまり変わらないコストを実現しています。

自社サイトで受注しプリント加工を行い出荷するサービスと、提携パートナー企業と組んで同社のシステムと接続し受注データを取り込みプリント加工するサービスの2種類のサービスがあります。前者のBtoBサービスは、利益率は高いものの、自社サイトを認知させる広告宣伝費が大きく掛かります。後者のBtoBtoCサービスでは、提携パートナーと利益は分け合うものの、全く広告宣伝費は掛からず、数多くの企業と連携を増やせば、一気に数量を拡大することが可能です。

オンデマンドプリントの各ワークフローをOEM(相手先ブランドによる生産)およびSaaS型モデルとしてソフトウエア提供するほか、プリンター/たたみ機/梱包機等生産・出荷プロセスで関わるハードウエアを提供しています。提携企業のうち、注文数量が多く、さらなるコストダウンを図りたい企業に最適のサービスです。

イメージ・マジックとしても、ハードウエア提供で大きな売上高が立ち、ソフトウエア提供で安定したストック型収益が期待できます。

日本のアパレル業界やキャラクターグッズ業界は、大量生産・大量販売を行い、売れ残りは、値引き販売や廃棄しており、ブランド価値を傷つけ、環境にも悪く、利益率の低い業界でしたが、オンデマンドプリントだと、必要な量を必要なだけ、大量生産とあまり変わらないコストで製造できるため、すべてが定価販売することができ、商品の廃棄も行われません。まさに、イメージ・マジックはゲームチェンジャーとなるべき存在の企業です。

最近、SDGs(持続可能な開発目標)に関わる投資資金が増えており、対象銘柄となる可能性が高いです。

(福の神ポイント)　オンデマンドプリントの世界に、ネットを使った自動受発注システム、自動生産ラインなどのDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進めることによって、少量であっても、大量製造とあまり変わらないコスト構造を実現することで、完成在庫を極小化し、余剰生産、廃棄ロスをなくすことによって、SDGsに貢献するイメージ・マジックは日本のアパレル・雑貨の大量生産・大量消費・大量廃棄を、変革させる可能性のある企業です。

特に、他社にオンデマンドプリントの仕組みを提供するソリューション事業は、協業企業を増やすことによって、爆発的な成長の可能性があります。